カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 ナポリタン、喫茶店の代表的ランチメニュー。
パスタではなく、あくまでスパゲッティ。しかも、現地ナポリには存在しないという、日本独特の洋食です。

一時、パスタ屋さんやビストロなどがブームで、あちこちにイタリアンレストランが出来、今や日本中どこでも割と手軽に本格的な(と思われる)イタリア料理が食べられるようになったこともあってか、“紛い物”(似非イタリアン?)のナポリタンは当然そのパスタのメニューの中には無く、また昔ながらの喫茶店もシアトル系やファーストフードなどに押されて廃れ、何となく街中からナポリタンが姿を消したような感がありました。

 今や家庭でも、レトルトで手軽に本格的なパスタソースが入手出来ますし、バジルなどのハーブも家庭で栽培もしています(我が家ではジェノベーゼソースも自家製です)ので、家で食べるパスタも、バジルや、ペペロンチーノ、ボロネーゼ(ミートソース)、カルボナーラ、ボンゴレ、はたまたタラコや和風キノコ・・・。ここでもナポリタンはなかなか出て来ませんでした。

 最近何となく懐かしくなって(子供が巣立って年寄ばかりになったことも手伝い?)、我が家で「今日はパスタ」という日は、ナポリタンをリクエストしています(奥さまは作り置きのソースを使って、専らジェノベーゼ)。
タマネギのスライスとキノコ(出来ればマッシュルームのスライス。無ければシイタケでも)やベーコン(或いはウィンナーソーセージ)を炒め、茹でた麺を一緒にトマトケチャップ(決してトマトソースではない)で炒めて出来上がり。出来れば新鮮な刻んだパセリを散らして、たっぷりタバスコを掛けて。中年世代にとっては懐かしい、謂わば“青春の味”でしょうか。
探してみると、田舎も含め、街角に佇む町の洋食屋さんや昔ながらの純喫茶、そんな所に、今でもちゃんと昔ながらのナポリタンが堂々と生き残っています。

 今回のナポリタンは、外出しての帰りに会社近くの“街の洋食屋さん”でオーダーしたナポリタンです。定番?の粉チーズをたっぷり振り掛けていただきます。

 昔ながらの普通のナポリタン。それでイイんです。イヤそれがイイんです。
(こちらで使われていたケチャップは、調理用なのか、店頭に並んだケチャップに比べて、甘味よりも酸味の強い本格的?なケチャップソースが使われていました。“街の洋食屋さん”の拘りでしょうか)。