カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 11月1日の日曜日。
この日は、久し振りに登坂練習をしたいとの奥さまのご要望で、アルプス公園へウォーキングです。我が家からは遠回りに、ずっと上り坂で下岡田(神沢~塩倉)を通って東入口から公園を縦断して、南入口から蟻ヶ崎台へ下るコース。距離にすれば2.5㎞くらいでしょうか。

 先にナナの散歩を済ませてからの出発ですが、外は霜で真っ白。この日は、氷点下近くまで気温が下がったようです。
アルプス公園の東入口駐車場には何台も車が停まっていて、場内には警備員の方も。何か園内でイベントが開かれるようです。先に行く若者のグループは、お揃いのユニフォームで背中には「東北大学」の文字。
「ん、一体何やるんだろう?」
体型は皆さん華奢で、ガチガチの体育会系という雰囲気ではありません。
準備中らしい家族広場に行ってみると、何やらバナーが張られていて「オリエンテーリングクラブ7人リレー in松本アルプス公園2015」とのこと。ナルホド、オリエンテーリングの大会(しかも全国規模の)の様です。昔流行ったチーム制(野外でのリクレーションとして実施)ではなくリレー競技の様ですが、本来は地図を読みポイントをクリアしながらタイムを競うスポーツの筈ですので、結構ハードかもしれません。ここは71haの広大な公園でアップダウンもあるので、オリエンテーリングには向いているのでしょうか。
 さて、公園内のモミジや桜などもすっかり紅葉していました。
それから、いつもの北アルプスが展望出来る広場へ。この日は快晴で、白馬方面の後立山連峰までクッキリと望むことが出来ました。しかも、大町以北の峰々の山頂部は白く雪化粧をしています。常念も威風堂々の佇まい。
この日は、朝冷え込んだため、市街地はそうでもありませんが、奈良井川と梓川に挟まれた、足元の島内地区から安曇に掛けて朝霧に覆われていて、高台のアルプス公園から眺めると、雲海の様な“霧の海”(注記)の上に北アルプスが浮かぶように並んでいます。
我が家からすぐの所での絶景に暫し見惚れていました。
 余談ですが、帰りに蟻ヶ崎台を下って行くと、リード片手に小走りでウロウロしているご婦人が。そこで、
 「犬種は何ですか?名前は?」
 「ビーグルです。○○です」
 「上の方には放れた犬は居ませんでしたヨ!」
手短に最低限をお聞きして、周囲を見ながらそのまま坂を下って歩いて行くと、暫くして、ご主人の運転される車に乗ったご婦人がお辞儀をされて下から坂を上って行かれました。その様子から、どうやら見つかったようで、こちらもホッと安心した次第。
 「あぁ良かった、良かったー!」
 「もしナナが居なくなったら、ホント、気が狂っちゃうよネ!」
飼い主は、皆さん同じ気持ちでしょうね、きっと・・・。
【注記】
霧で有名な広島県の三好盆地ほどではありませんが、周囲を山に囲まれて市内に何本もの川が流れる松本も、秋になると“盆地霧”が発生します。
特に梓川と奈良井川が合流して犀川となる島内地区は、ちょうど中州のような立地のためか、以前島内の事業所に勤務していた頃は、朝の通勤で市内から奈良井川に架かる新橋を越えると急に濃い霧に突入するという日が何度もありました。
因みに、霧と靄(もや)の違いは、気象用語で云う「視程」(視界の利く距離)の差。なお、霞(カスミ)というのは気象用語ではないのだとか。
霧と靄(もや)の区別は、視程1㎞以下が霧で、1㎞から10㎞が靄だそうです。そして、100m以下になると、陸上では「濃霧」と呼ばれるのだとか。
そして、雲と霧の違い。どちらも空気中の水蒸気が飽和点を越えて水滴になったもので、層雲という雲で地表面に発生するものが霧だそうです。従って、高台や山の上から見れば、霧も“雲海”と呼んで良いのかもしれませんが、秋の移動性高気圧に覆われて地面が冷やされた、放射冷却に拠り発生する「放射霧」の朝霧は気温が上昇すると消えてしまい、その後は快晴となるのに対し、天候そのものが曇りの日でも、雲より高い山頂からは雲海を見ることが出来ます。