カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 先々週(10月下旬)の夕刻に諏訪で会議があり、電車で松本から上諏訪に移動しました。久し振りの松本駅ですが、二年くらい前?から中央東線も主要駅(松本、塩尻、上諏訪等)だけは、Suicaが使えるようになっています。

 電車に乗る前に、少し遅めの昼食を松本駅で取ることにしました。
そこで、今まで気になっていても一度も食べたことが無かった、アルプス口(西口)の「谷椿」へ。こちらは昔からやっている良心的な焼肉屋さんで、夜は何度か(肉食系の若い連中を連れて)伺ったことがあるのですが、昼は初めて。お目当てはラーメンです。
「谷椿」は、夜は焼肉やホルモンを格安(一人前の量も半端ない)で提供してくれる昔からの人気店。気さくな年配のご夫婦が営む店内は、長年の油が染み込んでいて(年季の入ったジンギス鍋を火に掛けると、自然に脂が滲み出て来ます)お世辞にもキレイとは言えませんが(ちゃんと掃除はされているので清潔です!)、何とも言えない“昭和の雰囲気“が漂う庶民的な店(一見、ややDeepな雰囲気で、少なくとも若いカップルのデート向きの店ではありません)。昼はラーメンや定食などを提供されていて、一度は食べて見たかったのですが、今までその機会がありませんでした。
昼は14時までという営業終了時間の15分前に入店で、店内には誰もいませんでしたが、快くオバサンに迎えてもらえました(何故か、ここは入口が二つあり、どちらからでも入れます。恐らく、夜お客さんが一杯だと、壁に張り付くような席があり、一ヶ所の入口からでは通れないためだと思われます)。
先にお茶と付きだしで小皿に山盛りになった自家製の白菜の浅漬け。その後出されたラーメンは400円(チャーシューメンだと550円)と、信じられない様な一昔前の値段です。実に素朴でオーソドックスな鶏ガラスープの醤油ラーメン。これといった特徴や最近の流行とは程遠い、極々普通の“中華そば”ですが、何とも懐かしくて優しいラーメンでした。ごちそう様でした(あっ、イケナイ!大盛りにすれば良かった・・・)。

 Suicaで改札を抜けて駅のホームへ降りてみると、構内に新型スーパーあずさの試験車両(量産先行車)のE-353 系が現行のスーパーあずさと並んで停車していました。試験走行が開始されて半年近くなるでしょうか。一度は実物を見てみたいと思っていました。報道陣だけではなく、8月だったか、一日だけ一般公開もされてニュースになりました。
 このE-353系は、1993年に投入された現行スーパーあずさのE-351系の後継として、JR東日本が開発を進めている新型車両です。351系は、カーブの多い中央東線で速度を落とさず走行可能な「振り子式」なのですが、人によって乗り物酔いするなど乗り心地への評価が余り芳しくなかったこともあり、353系では、JR東日本の在来線車両としては初めて「空気バネ式車体傾斜制御」が採用され、振り子式同様にカーブでも速度を落とさずに走行し、且つ乗り心地も改善されているとのこと。車体はアルミ合金採用だそうです。
NEXのE-259系をベースに、最近では北陸新幹線のE-7も手掛けた、KEN TOKUYAMA DESIGNがデザインを担当とか。なかなか未来的なデザインですが、「あずさ」の名前に相応しい爽やかさも感じます。2016年1月まで松本駅をベースに走行試験を行い、その後の量産車量に反映されるのだとか。
 そうすると、デビューは2017年頃になるのでしょうか?
E-353系の最高速度は現行351系同じ130㎞/hですが、PC用に全席コンセントの設置やLED照明などで車内の快適性を高めた車両とか。
新幹線もリニアも通らない松本ですので、開き直って(本当は、せめて2時間で新宿まで行って欲しいのですが、山梨県内のカーブ箇所を改善し、都内の中央線が複々々?線化されないと無理だそうですので)、観光的には「都心から“近くてちょっぴり遠い”(一泊せざるを得ない)観光地」でも良いのではないでしょうか。何なら安曇野へSLも走らせて・・・。とは言え、昭和のSLと対峙して、近未来形の新型スーパーあずさが中央東線を疾走するのも今から大いに楽しみです。