カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
ハスラー納車から、今日でちょうど4ヶ月が過ぎました。
この間、奥さまが実家へ行くのにも使うので、ほぼ月1000㎞ペースで走行しています。我が家の“ゲタ替わり”のセカンドカーとして、この4ヶ月間の印象は、まさに“使える軽!”。CMでのキャッチフレーズは“遊べる軽!”ですが、それよりも(子供が巣立って、遊びに行かぬシニア世代にとっては)本当に実用性に優れた車だと感じました。
ハスラーに乗ってみての、先ず内外装の印象から。
これまで高さだけが規制(上限2.0m未満)だった軽自動車も、今や車高170㎝オーバーというトールワゴンが主流(ダイハツのウェイクは1835mm)ですが、軽唯一のクロスオーバーSUVタイプとして登場したハスラーは、SUV故の地上高(車高1665mm)も手伝って「頭上が狭い」という声もあると聞きましたが、座高の人一倍高い私でも頭の上に拳一つは優に余りますので、圧迫感も無く全く問題ありません。
逆に、ハスラーは個性的なボクシースタイルでAピラーが立っているため(その分、フロントガラスの面積が狭くなるのでワイパーも短く、雨天で作動した時に一瞬オモチャかと思いました)、むしろ室内に座った印象は全体(特に前方)に解放感(余裕すら)を感じます(ここではSUVとしての地上高=ドライビングポジションの高さが、プラスに影響しているかもしれません)。
インテリアでは、小物入れなどの収納スペースは結構数は豊富にあるのですが、ダッシュボックス含めWDHとも狭目。ちょっと嵩張るような物は収まりません。但し、これは軽自動車故に仕方ありません。助手席シート内にシューズボックスがあり、こちらは靴も収容可能とのことで、大きな物も入ります。ただ、二人乗車時だと(助手席に座ると)使えません。
ピンクやオレンジ、ブルーといった若者や女性向けのポップな色も用意された外観とは対照的に、シートは黒一色に統一されて意外とシック。意外とシートのホールドも良いと思います。長距離走行(と言っても、今のところ2時間程度)でも苦になりません。また後部シートも(左右分割で)16㎝スライドするので、目一杯下げると、大人の男性が座っても十分な広さで足も組めるほど。但しその際は、当然ラゲッジスペースが犠牲になるので、食料品のレジ袋がやっと収まる程度の縦幅しか取れません。従って、大人4人が乗車してのロングドライブは、走行性能よりも、搭載荷物で苦労するかもしれませんね(座席をスライドさせずに、人間が多少我慢してトランク用スペースを確保するか)。でもそこは軽ですから・・・。
ターボではなく、NA(自然吸気)DOHCエンジンのCVT車ですが、街乗りでは余裕の走り。我が家は松本駅周辺から距離で3㎞、標高で40m程上った高台にあり、駅からは、ほぼずっと上り坂(駅へ行く時は逆にずっと下り坂)。アルプス公園へは我が家周辺から更に150m程度上っています。
母を高台にあるデイサービスに送迎する時など、ムーブでは踏み込んでも30㎞しか出ず、家内は後ろに車が付くからと嫌がっていましたが、ハスラーは余裕の登坂力(まだ踏み代に余裕を残して、50㎞/hでも上って行けるレベル)。しかも、更にSモードもセレクト出来ます(シフトダウンしなくても、Sモードだけで結構エンジンブレーキが効きます)ので、坂道も高速も、それ程苦になりません。ただ、登坂時にアクセルを踏み込むと、応答性は良いのですが、エンジンノイズがかなり高目になり、軽であることを認識させられます。それ以外は、平地や街乗りなどでは意外と静粛性も高く、普通の運転であればDOHCエンジンの反応も悪く無いので(但し、坂道の信号などで停車し発進してアクセルを踏み込んだ時に、空吹かし状態風に少しタイムラグを感じるのが個人的にはかなり気になります)、軽自動車に乗っていることをあまり意識させません。また、ウィンカー音が意外と(10年前のムーブに比べ)高級感があり感心しています(今の軽は皆こうなのでしょうか?)。
なお、この間の燃費は(自宅が高台にあるため?)街乗りで18.5㎞、実家往復で高速を使う場合で給油時に19㎞超とのこと(長距離だと20㎞を超えることも)。因みに、15年落ちだった我が家のムーブの燃費のほぼ倍。マイルドハイブリッドとも呼ばれる、S‐エネチャージとアイドリングストップも効いているようですが、街乗り中心だと20.0㎞には届かず(因みに、JC08モードのカタログ値はS‐エネチャージ搭載のNAの4WD で30.4kmですので、18.5㎞の場合だと実質燃費は61%。一般的にカタログ値の60~70%と言いますので、こんなものでしょう)。なお、給油タンクは容量27Lと昔の軽に比べてやや小さ目ですが、18.5㎞でも500㎞は走れる計算。いや、大したモノ(残り5.0Lで給油の警告ランプが点灯するまでは、平均燃費での走行可能距離が表示されます。点灯後は過信しないように、敢えて走行可能距離は表示しない仕組みとのこと)。
ハスラーは、運転中にエコモードでの運転状態になると、速度計上部のライトニングが、発進時や加速時のブルーからグリーンへと変わりますので、否が応でもエコ運転を意識させられます(最後のエンジン停止時に、それまでの運転中のエコ運転の評価点が表示されます)。また、エアコン使用時ではアイドリングストップを効かせない場合もあります(作動しない場合は、ディスプレイにその理由が表示されます)。
ディーラーの担当者の方曰く、燃費を良くする(=20㎞/L以上)コツは、発進時に踏み込まぬこと(=ブルーの表示を出来るだけ少なくすること)だそうです。
ユーザー対象は(ボディーカラーは別として、メーカーの想定以上に)老若男女を問わず、また誰が乗っても、多分総合的満足度はかなり高い軽だと思います。特にセカンドカーが必須となる信州では、皆さん冬の雪道を考えてか、最近街中でちょくちょく見掛けるようになりました。やはり、値の張る本格オフローダーではなく、手軽な(地上高に余裕のある)SUVタイプの四駆の軽のニーズは、雪国では高かろうと思います。スズキ(会長)の先見の明でしょう。
発売以来ハスラーの一人勝ちだった、軽のクロスオーバーSUVというジャンル。ここで(9月9日)、ダイハツが満を持して?「キャスト」という新型(ベースはムーブ)を投入して来ました。ムーブの前ユーザーである我が家にも、ダイハツから案内が送付されてきました。勿論実車を見た訳ではありませんが、タイプの違う3種類を揃え、それぞれ、ハスラー、N‐ONE、アルトターボ対抗という雰囲気。スタイルも、以前のミラジーノとも、ハスラーやN‐ONEとも似ている様な気もしますが・・・。
ただ、SUVとしては、3車種に共通性を持たさざるを得ないキャスト・アクティバよりも、ハスラーの方がデザイン含めて割り切りがあって個性が立っているように感じますので、後続としてはもっと尖らせても良かったのではないでしょうか?(実際の走行性能は分りませんが、カタログスペックで見る限りは、燃費やエコ性能でも負けている感じ)。
新ジャンルの車が売れれば、その対抗をぶつけるのは当たり前。これまで、軽自動車でも、ワゴンRにはムーブが、逆にタントにはスペーシアが対抗として登場し、そのジャンルをお互い競い合って、両社で共に日本独特の軽自動車市場を拡大してきたのですから。