カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 娘たちに会いに行った東京からの帰り。下の娘が羽田空港へ出勤した後、上の娘から急に一緒に帰るとのメール(が奥さまへ)。忙しくて、その日も出勤していて、仕事が終わってから帰るとのこと。元々今回は(仕事が忙しくて)帰省出来ないとのことだったので、婿殿は既にお友達との約束があり、娘だけが帰るとのこと。何でも、「リフレッシュしなきゃ、やってられねぇ・・・」(彼女の気持ちを代弁すれば、きっとこんな感じでしょうか・・・?)

 結局、夜の9時半過ぎ(それまで、我々はすることもなく、久し振りに夫婦二人で新宿の映画館へ。「ジュラシック・ワールド」はお互い見る気はなく、「日本の一番長い日」は奥さまの賛同が得られず、「ミッション・インポッシブル5/ローグ・ネイション」へ。ほぼ満席。予告編にも使われた冒頭の飛行機シーンもスタント無しとか・・・凄い!個人的には、「トゥーランドット」上演中のウィーンの歌劇場の舞台裏が見られて嬉しかったナ)に合流し、下の娘の住む糀谷から車で松本へ。中央環状線が開通し、羽田~新宿間は確かに便利になりましたが、途中2か所で休憩し、松本へは日付が変わった12時半の到着となりました。

 翌日、娘からの(出来れば・・・という前提付きで)「諏訪湖の花火が見たい!」との急な(≒無謀な)リクエストに、(彼女の)「ストレス発散になるなら・・・」と、久し振り(7年振り?)に見に行くことにしました。
前回は事前に見る場所もしっかりと予約しての花火見物でしたが、前回上から見下ろす湖畔端の道路が意外と混んでいなかった記憶もあり、当日になってから席が取れる訳も無いので、今回は歩きながら見れば良い(疲れたら、途中で帰って来ればイイ)という前提で出掛けました。

 正確には、「諏訪湖祭湖上花火大会」。
当日は、松本方面からも何本も臨時列車が運行されますが、特に帰りは東京並みのラッシュになるので、事前に座席予約して往復特急利用。且つ、松本駅で事前に往復分を発券してから向かいました。
上諏訪には6時頃の到着。デパートビルも取り壊され、今や閑古鳥が鳴く駅前も、この日ばかりは駅前から湖畔端まで人の波が続きます。主催者側の発表で、人口5万の街に50万人という人出とか。
 両側に露店がズラリと軒を連ねる湖畔端の道路は、地元の警察や消防など係員の誘導に従って、立ち止まらぬ様に皆歩いています。事前抽選となる湖岸の観覧席はその内側。一昨年はゲリラ豪雨で中止になりましたが、今年は雨は大丈夫そうです。暫く三人で歩いていると、湖畔端のホテルの玄関前の駐車場に椅子席が設けられていて、「4千円」の張り紙が・・・。念のため聞いてみると、端で良ければまだ当日券があるとのことで、早速購入。メインは、団体ツアー(お馴染みのクラブツーリズムや、京王観光の張り紙がされていました)や眺めの悪い湖畔の旅館客用にまとめて確保された席のようですが、末席とは言え、椅子席に座って見られることになりました(因みに、同ホテルの宿泊客は、この日の特別料金で部屋からの“高見の”見物。椅子席客はホテルの建物内には入れず、例えばトイレは駐車場の隅に仮設トイレが用意)。でも当日、しかも直前でしたので、思いがけずでラッキーの一言。
(トイレ休憩中、近くにおられた休憩中のホテルスタッフの方にお聞きしたところ、平然と仰るには・・・5~10名ほど入る和室=最大10畳とかで、この8月15日だけは、二食付きで一泊35万~45万円とのこと。いつもは閑古鳥が鳴く上諏訪温泉ですが、この日ばかりは予約で満杯の搔き入れ時故、どうぞ大目に見てくださいますよう。しかも、皆さんこぞって来年の予約をしていかれるという・・・確かに一見の価値あり・・・かも)
 7時に市長のカウントダウンにより打ち上げ開始。今年は4万発という、二時間に亘る“光と音の饗宴”です。例年TVでも生中継がありますが、どんな大画面でも、音だけは“生音”には適いません。
この日の上空は、湖上から湖畔方面への風もあり、煙も上手く流れて行きます(途中、風向きにより、花火の燃えカスや煙が舞って来る時もありましたが)。
中でも圧巻は、前回(と言っても7年程前)は無かった“宇宙戦艦ヤマト”。確かに“波動砲”張りの音と爆風の物凄さ。空気が震える程の、この音の迫力は凄い!驚いたことに、まるでクラクションで囃し立てるかの様に、駐車場奥に停車していた車の盗難防止用のイモビライザーが一斉に鳴り出した程です。これは諏訪の花火のもう一つの目玉になり得ます。
その後、諏訪湖上花火大会の一番の目玉である、水上スターマインの“キスオブファイアー” (両側から、湖面上でスターマインを点火させて、半球状の花火を咲かせながら近付き、やがて一つに重なり合って中心で炸裂)の時も地響きのような音に空気も震え、一斉に鳴り始めたクラクションの喝采も全く同様でした。国内最大規模の光と音のショーに酔いしれた二時間でした。
 前回同様、大会フィナーレの2㎞に及ぶというナイアガラは見るのを諦めて早めに駅へ向かいましたが、駅到着前から既に入場制限でストップ。この日だけは、仮設の西口改札が設けられ(上下線の改札を分けて)、10分間隔で臨時列車を走らせます。
上諏訪駅前は、メインだったデパートもショッピングビルも閉鎖された今、多少商店街の抵抗はあっても、観光客向けには東口には何も無くなった(酒蔵くらい)現在、西口を整備して、上諏訪駅の正面玄関にした方が良いように思います。諏訪の街は、諏訪湖と共に生きるしかないでしょうから。仮設の西口で、ホームへの入場を待ちながらそんなことを考えざるを得ませんでした(娘から、仮設の西口から入った線路から見る風景は、普通はあり得ないアングルと指摘され、ナルホドと撮影してみました)。
先に鮨詰め状態(但し、首都圏のラッシュよりマシに見えます)の普通列車を3本見送り、予定通り新宿からのあずさに乗って松本へ無事到着。
家に戻り、髪の毛や服も含め、花火の火薬の匂い・・・。凄いなぁ、早速シャワーを浴びましたが、妙な所に感心した次第。しかも、チケットは娘が「今年は忙しくて何も出来なかったから、二人の誕生日のお祝いに」と払ってくれました。恐縮ながら、オカタジケ・・・。

 急に思い立ったとはいえ、久し振りの諏訪湖の花火はヤッパリ凄い!幸運も手伝い、お陰で大いに満喫することが出来ました。
「今度は事前にちゃんと準備して、皆でまた見に行こうネ!」
【追記】
松本駅には、既に新聞で報道された新型スーパーあずさの試験車両「E353系」(在来線特急車両としては初めて空気バネ式を採用とか)が停車していました。デザイン的にはNEX(E259系)に似た車体で、ブルーのラインが鮮やかでした。今からデビューが楽しみです(速度は変わらず、快適性向上)。
また、往路の臨時特急は、往年の旧国鉄時代からの特急電車(多分189系)車両が使われ(今でも篠ノ井線の通勤快速として使われている筈)、松本駅のホームから始まり、見通しの良い沿線等で、たくさんの“鉄オタ”の人たちが撮影していました。