カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
5月以降、峠道を走っていると、山の中に緑の中に白い葉が混じっている木を所々で見掛けます。全体ではなく、割と枝の先端部分の葉だけが白く見えるのです。峠道では退避スペースが無く、停車出来ないので、横目で見ながら通り過ぎるだけ。
これまで街中や里山では一度も見掛けたことが無いので、ここ数年気になりながらも、何という木なのか(或いは日光の反射等、目の錯覚か)分りませんでした。
後日、“葉の白い木”をキーワードに検索してみると、ヒットした中で、それらしき写真の中から「これだ!」と特定できたのは、何と「マタタビ」でした。言葉としては、“猫にマタタビ(木天蓼)”でお馴染みの、あのマタタビです。
一部の葉が白くなる(白化)のは、花(マタタビは基本的に雌雄異花)の咲いている時期に虫を誘うためという説が有力とのこと。但し、マタタビは落葉樹ですが、開花時だけではなく、葉が落ちる秋まで白いままの葉があるとのこと。また、白い部分は斑入りではなく、白い層が葉緑素を持った緑の層の上に、謂わば厚化粧状態で載っているのだそうです(「日本植物生理学会」HPより)。
言葉では知っていても、実物のマタタビの木を認識したのは初めてでした。そう認識した上で見てみると、結構山のあちらこちらにこの白い葉をした木が目立ちますので、それ程珍しくもなく、普通に山中に分布しているのかもしれません。であるからこそ、“猫にマタタビ”という言葉も世間に拡がったのかもしれません。
本州では生息している野生動物の中にネコ科の動物はいないので、幸い恍惚状態になっているタヌキもキツネも、或いは鹿もイノシシもいないとは思いますが、それにしてもこれ程マタタビが身近な樹木とは思いませんでした。
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