カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
梅雨のこの時期、ひと際鮮やかに目に飛び込んでくるのが、青色の紫陽花です。まるで梅雨の晴れ間の様に、梅雨空が続いて忘れそうな空色を地上に留めています。
因みに、“五月晴れ”と云いますが、旧暦の五月は梅雨の時期(今年の暦では、6月16日が旧暦の五月一日にあたるとのこと)なので、本来は「梅雨の晴れ間」を表した言葉だったのだとか。従って、芭蕉の「五月雨を 集めて早し 最上川」も、梅雨で増水した最上川を詠んだのでしょう。しかし、今では新緑の爽やかな青空のイメージがすっかり定着した結果、気象庁も5月の晴天を「五月晴れ」、梅雨の時期の晴れた日を「梅雨の晴れ間」と呼ぶようになっているのだとか。ナルホドと目からウロコでありました。
我が家の雑木林ガーデンに、青いガクアジサイが植えられていて、この時期可憐な小さな花を咲かせています(園芸店に色だけ指定してお願いし、探していただいた珍しい品種だそうですが、名前は失念)。
青い紫陽花は酸性土壌(の方がより鮮やかになる)と言いますので(子供の頃のリトマス紙の記憶では、どうしても逆の印象ですが)、定期的に我が家の庭の手入れをお願いしている園芸店のアドバイスで、何年か前に株の根元に鹿沼土(酸性だそうです)を撒いてあります。最初、少し赤紫から青紫へと、次第に青味を帯びてきました。
また、庭の隅には、自分で作庭した時に植えた(ビバーナム)スノーボールが随分大株に育って(毎年剪定で刈り込んでいますが)、今年も大きな真っ白い花を咲かせてくれていますし、階段状の花壇にはカシワバアジサイ(柏葉紫陽花)も植えられていて、こちらは房状の白い花を咲かせてくれます(日陰なので、我が家では未だ咲いていません。秋の紅葉もキレイです)。
そして、数年前に母の日のお祝として、婿殿が家内に送ってくれた青い紫陽花(ハイドランジアだと思います)。大ぶりの青い花に白い縁が入った、見事な鉢植えでした。園芸店の方によると、「寒冷地の信州では、鉢植えの様な見事な花を咲かせるのは難しい」とのことでしたが、あまりに見事でしたので(鉢のまま室内で翌年咲かせる方が、素人には管理が難しそうなので)雑木林の片隅に植えてあります。因みに、その前に長女からは見事なカーネーションやピンクのアジサイの鉢植えが贈られて来て、家内が室内で大切に(水遣りや日光浴など)世話をしていたのですが、やはり管理が難しく、残念ながら枯れてしまっていました。
「赤い紫陽花は日向に、青い紫陽花は日陰に植えた方が良い」とのアドバイスで、雑木林ガーデンの塀際に植えましたが、やはり気候が合わないのか、花どころか、一時は株が枯れたかと思ったほどで、枝そのものもなかなか成長しませんでした。
その紫陽花が、今年は今まで以上に元気に葉を茂らせ、やがて初めて小さな花芽を付けました。一体、どんな花を咲かせてくれるのでしょうか?。
やがて、緑色だった小さな蕾が少しずつ大きくなって、次第に紫色を帯びて来ました(来年は、根元に鹿沼土を撒いてみようと思います)。そして、いただいた時と同様に、花弁(実際は「蕚」ガク)に白い縁も出てきました。大きな青いボール(装飾花の集合体)の様だった、鉢植えの時の元の花とは比べるべくもありませんが、この冬の厳しい信州の地にちゃんと根付いて、小さくとも可愛らしい花を咲かせてくれました。
「やぁ、嬉しいなぁ!」と、早速LINEで送って、娘たちや婿殿にも報せてあげました。