カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 サッカー後進県、“サッカー不毛の地”と云われた信州で頑張る松本山雅。そして、もう一つ「関取不在期間最長県」(だったらしい)長野県に誕生した新十両の御嶽海。木曽上松町の出身です。因みに、現木曽町(旧木曽福島)は40年ほど前の長野国体の相撲会場となったことがキッカケで、地元では子供たちの相撲熱が盛んで、 母校の木曽青峰高校(前木曽山林高校と木曽高校が統合)相撲部も全国レベルの強豪校です。
御嶽海関(本名は大道久司さん)も、大学時代にアマ横綱を含むアマチュア相撲15冠で、出羽海部屋に入門。幕下付け出しデビュー、二場所で通過し、見事十両昇進を果たしました。179㎝ですが、140㎏を超えての突き押し相撲。
騒がれた大学卒業時、ご両親(地元のマスコミで報道されることが多くなりましたが、お母さまのマルガリータさんはフィリピン出身で評判の美人だそうです)の希望もあり、アマチュア相撲の強豪だという和歌山県庁へ公務員としての就職が決まっていたそうですが、有望株を放って置く筈も無く、結局大相撲入り。遠藤らと並ぶ最速での十両昇進だそうですが、是非怪我をせずに稽古に励んでもらいたいと思います。暗い話題の多かった木曽で、その霊峰の「山」の名と、部屋の慣例で「海」を合わせた四股名の通り、山海に轟くような活躍を期待します。

 ところで、長野県は「関取不在期間」が何と37年で全国最長だったのだそうで、その報道の中で「・・・以来」という説明で、懐かしい「大鷲」という関取名が何度も登場しました。
「大鷲」関は、その四股名に相応しい190㎝を超える体躯を誇った関取でした。最高位は前頭3枚目で、スケールは大きくもガツガツしない相撲で、唯一小結で優勝を飾った「魁傑」(後の大関。個放駒親方で大相撲が八百長問題に揺れた時の理事長)を終盤に破って話題になったくらいでしょうか。長身を活かした、大昔の関脇明武谷(古い!)張りの吊り出しも見事でした。
また大鷲関は、大のコーヒー党(下戸で奈良漬でも酔ってしまうのだとか)で、コーヒーの美味しい喫茶店があると聞くと自転車でどこへでも出掛けて行くという、当時地元紙でのその自転車に乗る写真付きの報道を今でも覚えています。
現役引退後は年寄を襲名した後、相撲界を引退して地元の佐久に戻り、ちゃんこ鍋の繁盛店「大鷲」を経営しているそうです。

 一時期低迷した大相撲も、最近は連日の満員御礼。要因は、相撲好きの若い女性が増えているのだそうで、何でも“スー女”とか。
御嶽海関も、可愛い顔をしているので、信州だけではなく全国区になれたらイイですね。御嶽山はもう結構ですので、代わりに御嶽海関が土俵で大爆発して欲しいものです。
【注記】
写真は、地元のタウンペーパー「まつもと市民タイムズ」(北は安曇から、南は木曽までをカバー)の一面記事です。なお、見出しの「47年振り」(の十両昇進)というのは、大鷲関が十両に昇進した年を起算(引退して、長野県出身の関取が不在となってからは37年です)。