カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 上田に異動になって初めて知った「上田みどり大根」(第811話参照)。
普段は、地元での“おろし大根”の別名の通り、我が家での「古城そば」用の大根おろしとして、やはり東信地区の地大根の代表格でもある辛味大根の「ねずみ大根」(この大根おろしを知ってから、「古城そば」が休肝日の定番メニューとなりました)と併用したり、生のままで千切りか、もう少し太く所謂千六本くらいに切って、水菜と一緒にサラダに使ったりしました。
大根としては、生でも非常に甘味があり、また中まで緑色なので大変色味も鮮やかです。また、上田の地元では、これを天麩羅でも食べるのだそうです。
ねずみ大根は生産量も少ないのか、年明けには店頭から姿を消してしまいましたが、みどり大根は2月になってもまだスーパーに並んでいましたので、何本か買って冷蔵庫で保存しておきました。
そこで、奥さまが「お母さんの好きな(注記)天麩羅にする」というので、ついでに大根おろしに使って残っていたみどり大根も天麩羅の具にして、“みどり大根の天麩羅”を一度試してみることにしました。

 尻尾の方は大根おろしにして、天ツユに入れて使います。天麩羅には、サツマイモ同様に(おろし大根は皮つきのままですが、天麩羅用は固いので皮を剥いて)輪切りにします。
ツユで素材の味が消されるといけないので、塩(我が家の定番の「壱岐のゆず塩」)で食べてみました。
 食べての感想。
芋のようにほっこりまでは揚がらないので、結構歯応えがあります(従って、余り厚切りにしない方が火が通ります)。確かに、生の時よりも更に甘味が増した感じがします。
ただ、わざわざ天麩羅にした方が美味しいとまでは言えず、ただ、知らない人(例えば県外からのお客様)向けであれば(具材として珍しいので)話題作りとしてはなかなか面白いと感じました。
「う~ん・・・、でもやっぱり大根おろしやサラダに使った方がイイね。」

 因みに、天麩羅のエビは大振りで大変立派だった尾頭付きの赤エビでしたが、一口食べた奥さま曰く、
「ダメだこりゃ!あぁ、やっぱりクルマエビにすれば良かったー!」
確かに、店頭での見た目は立派で、甘味もありましたが、食感がブヨブヨでプリプリ感がまるでありません。奥さま的には、珍しく“安物買いの・・・”だったようです。
そう云えば、芝エビだバナメイエビだって、一時期騒がしかったですね。赤エビも余り聞いたことが無いのですが、その頃話題になっていたのでしょうか?それに、車海老って、お正月用でもなければ、スーパーの店頭に普段並んでいるのは殆どブラックタイガーじゃありませんでしたっけ?(ま、どっちでもイイことですが・・・。エビと云えば、シンガポールで定番だったDrunken Prawnは旨かったなぁ!活海老を紹興酒に絡めて蒸し焼き/蒸し煮?にしますので、新鮮そのもの・・・と些か横道に逸れました。閑話休題)。
残った天麩羅は、数日後天丼になり再登場。やっぱり、個人的にはかき揚げ
が一番かな・・・。
 ここで、シーズン最後のみどり大根をおろして古城そばを食べましたが、松本のツルヤにもみどり大根が店頭に並ぶようになったので、何度か購入して随分楽しませて頂きました。また秋になって、ねずみ大根と上田みどり大根が出回るのを心待ちにしたいと思います。
【注記】
総務省の家計調査で、小麦粉消費量全国トップは長野県(実際の調査は県庁所在地比較)という理由が、無類の「信州人の天麩羅好き」(第137話参照)。
特にお年寄りは天麩羅大好き(“おごちそう”)で、蕎麦は必ず「天ざる」でないと食べないというお年寄りが多い・・・とか。