カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 週末に、食料品の買い出しで、いつものスーパーマーケットへ。
野菜売り場を見ていたら、「あさがお菜」なる表示で、水菜のような葉物野菜が袋に入れられて並んでいました。新顔故、売り場面積は広くありません。
「何じゃ、これ?・・・えっ、もしかシテ・・・!」
それは「空芯菜」でした。その名の通り、セリのように茎が空洞になっていて、葉は細身のホウレンソウの様な、東南アジアのシンガポールやマレーシア、タイではお馴染みの野菜です。
シンガポールでは、「カンコン(Kang Kong)」(てっきりマレー語だとばかり思っていたら、Wikipedia に依ればフィリピン語だとか。≒タガログ語のことでしょうか?)と呼ばれていて、現地のフードコートやホーカーセンター(hawker’s centre)などの屋台でも、「チリカンコン」やオイスターソースでの「ニンニク炒め」が定番の野菜料理でした(中華レストランでも、肉、魚、野菜、スープ、麺類かご飯ものなど、各ジャンル毎に一品ずつ注文するのが中華料理の定番コース)。懐かしさのあまり、二袋購入。
 この空芯菜、店頭の和名「あさがお菜」にもあるように、ヒルガオ科(朝顔に似た花が咲くそうですが、ヒルガオだって花の形状は同じなのに、「あさがお菜」の方がイメージが良いのでしょうか?)サツマイモ属(そう言えばサツマイモも、鹿児島県などの産地では、茎を野菜として食べるんでしたっけ)とかの野菜。ネットで調べると「ヨウサイ」と書かれていましたが、日本でも中国名をそのまま音読みでの「クウシンサイ」の方が最近では通りが良いかもしれません。
このカンコン(空芯菜)の他にも、豆芽(トウミャオ)やカイラン(芥藍。ブロッコリーの仲間で、若芽を食べる。ブロッコリーの柔らかな茎の様な味)など、赴任時代に良く食べた、シンガポールの中華料理(或いはタイやベトナムなどのローカルフード)の定番野菜たち。市内のタイ料理店では、以前から空芯菜の炒め物がありましたが、店頭で売られているのを見つけたのは今回が初めて。ありがたいことに、懐かしい東南アジアの味が、日本でも(ここ松本でも)入手出来るようになりました。

 当時の舌の記憶を辿って、出来るだけ現地の味に近付けるべく、李錦記のチリソースと同オイスターソースで、二種類の味付けで炒めてみました。
二袋しかないので、オイスターソースで味付ける方は(女性陣も食べるので)、タマネギをスライスして量を増やし、刻んだニンニクを先に炒めて香り付けの後、オイスターソースとナンプラーを料理酒で薄めて炒めました。
一方の“チリカンコン”は辛くて他の人は食べないだろうと、チリソース(スイートチリではない)とオイスターソースで炒めてみました。
 私メだけは、茶碗ではなく、平皿にご飯(本当はタイ米ならイイのですが)を盛って、東南アジアのぶっかけ飯風に、これまた現地風にスプーンとフォーク(フォークの背を使ってスプーンにぶっかけ飯を載せて食べる。現地のスタッフから教えてもらった時は、その“創意工夫”に感動しましたっけ)でいただきました。
う~ん、チリカンコンはイマイチ。現地では、どんな調味料で味付けしているのでしょうか。一方は、ナンプラーが効いて、東南アジア風のテイスト。ただ、売られていた空芯菜(茨城県産)は、少々太すぎてコワ(強)い。現地では、もっと細い若芽を使っていたように思います。また、家庭では火力が弱いため、どうしてもシャキッとならず、クタッとしています。
まぁ、しょうがないのでしょうね。でも、ちょっぴり東南アジアの味がしました。「また、空芯菜を買って食べようっと!」
(チリソースはもう一工夫が必要。次回は、オイスターソースではなく、ナンプラーにしてみようかしら・・・)
・・・と思ったのですが、翌週スーパーの野菜売り場には無く、店員さんに聞いたところ、先週で入荷終了とのこと。確か茨城県産でしたが、5月から7月までが入荷時期とのことでした。残念!