カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
第806話でご紹介した上田市塩田平の「前山寺のくるみおはぎ」。
今年の提供は、11月末で既に終了していますが、11月上旬に紅葉を愛でながらいただいた際に向付けとして一緒に出された、紫蘇を巻いた梅漬け。祖母の漬けた甘いカリカリの梅漬けに似ていると、奥様は大層懐かしがって何箱かお土産に買って帰りました。
その後、お客様等にも思いの外好評だったようで、お正月の客呼びなどでのお茶受けにまた使いたいので、会社の帰りに買って来て欲しいとの仰せ。会社からは車で10分ちょっとですが、夕刻は閉まっているでしょうから、年末最終日、早めに終わる仕事納めの後に立ち寄って買って帰ることにしました。
念のために事前にお電話したところ、通常は「くるみおはぎ」と一緒に供するので、おはぎの期間終了後は常備していないとのこと。
そこで、事情をお話しすると喜んでいただき、「時間をいただければ、ご指定の日時までにご用意しておきます」との有り難い仰せに、恐縮しつつも謹んでご親切に甘えさせていただくことにしました。
ところが、年末急な葬儀となり忌引き休暇を取得。
家内が、出来れば急にお焼香や新御霊(あらみたま。第818話参照)で来られた方へのお茶うけや、お返しに付けてお渡しするのに良いので用意しておきたいとのこと。
だったら、上田まで取りに行って来ようか思いましたが、念のため電話をして事情を説明させていただくと、そこはさすがにお寺さんです。
事情を察していただき、しかも追加させていただいての15箱を、何と宅配便で送っていただけることになりました。
宗派こそ違えど(我が家は浄土宗、前山寺は真言宗智山派の古刹)、前山寺のご住職の奥さまの手による自家製ですので、仏事の席に相応しく、また上品で、来られたお客さまにも勿論好評でした。まさに深謝でありました。
この時期、観光で訪れる参拝客も無く、境内はひっそりと。庫裏の前の庭の池もすっかり凍っていました。
春のお彼岸からのくるみおはぎの提供が始まり、そして桜や藤など“花の寺”の時期を迎えると、前山寺もやがてまたその賑わいを取り戻すのでしょう。