カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 (このところ松本ネタが続きましたが、今回はこれにて打ち止めです)
前話のお客様とお会いするまでに少し時間があったので、ブログ用の写真撮影のために、久し振りに深志高校に立ち寄りつつ、松本城に歩いて行ってみました(家内が所用で足が無かったこともありますし、路線バスも休日はなぜか運休・・・)。

 ちょうど今、松本城の内堀の浚渫工事が行われていて、何と江戸末期(1864年。但しその時は外堀で、内堀は文献上記録無しとのこと)から150年振りなのだとか。その間、落ち葉や鯉などの糞が堆積し、本来水深3mの堀が、場所によっては底が露出して夏場などはヘドロの悪臭が漂うこともあり、ここで150年振りの大掃除をしているのだそうです。
今回の工事は、国宝の遺構を傷付けぬように配慮して、水を抜かずに上部のヘドロをポンプで吸い上げて脱水した後、セメント材料として再生する工法を採用しているのだとか。また浚渫範囲は内堀全体ではなく南西部のみで、今回の効果が良ければ残りの部分も今後検討する前提なのだそうです。
お城は松本のシンボルですので、「市民としては、その様子をちゃんと見ておかねば」と思った次第。
 今回の浚渫工事は9月6日までとか。鯉や白鳥たちのためだけではなく、早くキレイになって、北アの峰々を水面にクッキリと映してもらいたいものです。

 ところで、太田和彦さんが「ふらり旅」(第776話)の番組の中で、「松本城が平城であり、いつでも市民が自由にその周囲の公園に毎日の通勤通学時など立ち入ることが出来るが故に、日常的に市民の視線や目線の中に松本城がある。」と言われていましたが、ナルホド、正にその通りだと思います。
その意味では、北アルプスや美ヶ原などの東山も同様でしょう。他に何も無いからと言われればそれまでですが、お城も山も常に生活している視界の中にあって、無意識に「松本」という心象風景として市民の心の中に根付いているのだと考えさせられました。だから、松本は「城と山の街」。