カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
NHKの大河ドラマ「八重の桜」を結構見ています(と言いながら、昨晩は食事準備の後、奥さまのご帰宅を待ちつつ、うたた寝をしてました・・・)。
「じぇじぇ」同様(テーマ曲は素晴らしい!特に東北地方の高校は、甲子園の応援歌にも使えそうですね)、NHKが東北復興支援として企画制作されたものとか。
辛口コメンテイターの奥様も「綾瀬はるかって、やっぱり上手いね~」と感心をされています。天然部分もあるのか、硬軟両刀使いとお見受けします。また、原発事故で苦しむ地元福島出身の西田敏行さん演じる西郷頼母の 「何としても会津を守る」という“想い”も、時空を越えて鬼気迫るものを感じました。
その「八重の桜」。日本中で好評の中で、唯一山口、鹿児島県では視聴率が低いと聞きましたが、ストーリー上悪役扱いにならざるを得ないので、しょうがないでしょうね、やっぱり。
今も会津に息づくという「ならぬことはならぬものです」に形容される「什の掟」を通じ、その辛抱強さ、我慢強さに、また有名な「なよ竹」の辞世の句を知ってはいても、ドラマの中で映像として見ると改めて共感と涙を誘います(西軍藩士の中にも、西郷家婦女子自刃の場に遭遇し、死に切れずに苦しむ長女細布を味方と偽って介錯した者や、囚われた婦女隊の一員神保雪に自刃のための脇差を渡した者など心ある武士もいましたが)。特に、薙刀だけで戦った婦女隊で、銃弾に打ち抜かれた中野竹子が辱めを受けぬようにと、その場で介錯し首級を持ち帰る母と妹の実話は、何とも辛いものがありました。
薩長から朝敵と看做されての戊辰戦争に敗れ、戦死者は埋葬も許されずに野晒しにされ続けた上、会庄同盟として一緒に戦った庄内藩への寛大な措置(感謝した地元は、南州神社を建てて奉っています)とは対照的な厳しい処分により、極寒不毛の下北半島に追いやられ、その後も辛酸を舐める会津藩。
シンガポール駐在中に親しくさせていただいた金融会社の支店長さんが鹿児島県のご出身で、以前福島県内の支店(会津若松?)で支店長をされていた時に、鹿児島出身であることを隠して営業をされていたと真顔で仰っていました。
また、今から20年以上前だったでしょうか、山口県の萩市が会津若松市への姉妹都市提携の申し入れをした際に、「ご先祖に申し訳が立たぬ」と会津若松から拒絶されたと報道されました。
その時は、100年以上も経って「何を今更・・・」と正直思わないでも無かったですが、知識としてではなく(演技であっても)実際に映像でこうして見ると、「やっぱり、そうだよなぁ・・・」と感慨深く、東北人ではなくとも何となく理解出来るような気がします。
「ならぬことはならぬものです」という頑とした一徹さも、ある意味、今の日本社会全体に必要なことなのかもしれません。