カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 突然でしたが、7月10日の新聞に吉田(昌郎)所長の訃報が掲載されました。
知りませんでしたが、事故後食道癌で療養されていたとか。享年58歳。年齢も一歳ちょっとしか違わず、同世代の企業戦士の死でしょうか。

 勿論批判、非難もありましょう。また異論もありましょう。しかしながら、報道された情報しか持ちえませんが、現場を預かる者として大事故の責任は決して免れないにせよ、現場のリーダーとして、時に命令を無視してまで本社トップや時の無能な政権と対峙した様は、後方からの兵站も届かず、死を覚悟し一命を賭した戦時中の太平洋前線の指揮官を彷彿させるようであり、現場のリーダーとしての男の矜持を示したと言っても決して過言ではない、と同世代としてつくづく感心していました。
 大事故を引き起こした現場の責任者として、何十年後に事故の影響が消え去り、人が戻り、町が復興し元の姿になるのを見届ける義務をおそらくご自身に課していたであろうことを想像するに、その無念さは如何ばかりであったろうと拝察します。
安らかにと祈念しても、志半ばを思えば、おそらく 安らかには眠られず、氏の御霊は、原発のその後をきっと宙から見届けていかれることだろうと想います。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます-合掌