カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 以前東京のお客様の所に伺った際、夜の会食でふぐ料理をご馳走になり、その時のふぐのヒレ酒に(勿論美味しかったのですが)、
「岩魚の骨酒も、このふぐのヒレ酒に決して負けていまっシェン!」
と大見得を切ってしまった(些か酔っていたので、もしかしたら岩魚の骨酒の方が旨い!などと豪語したかも・・・の)手前、そのお客様が6月末に信州へお越しになることになり、一緒に行ったメンバーからも「任せろ!って言ってたんですから、頼みましたヨ!」と念押しされる始末に、「えーっ!どうしよう・・・」。

 諏訪には、時々行った岩魚の骨酒を出してくれる割烹(第26話参照)もあったのですが、塩尻の事業所に来られてミーティングをし、その日は松本に泊まられるので諏訪までは行けません。そこでネットで探してみると・・・ありました!

 そのお店は、松本駅から北へ徒歩数分の中央1丁目の交差点近くにある居酒屋「一心」。以前何度か来たことがある店ですが、岩魚の骨酒を頼んだことはありませんでした。何でもご主人が渓流釣りの達人で、天然の岩魚(どの川も今では稚魚での放流だと思いますが)を釣って来て出してくれるのだとか。イヤハヤ“灯台下暗し”。
まだ一ヶ月も先だったのですが、早速“膳は急げ”とばかりに、一つしかない個室を予約し事情を説明すると、「大丈夫です!」との頼もしいお言葉。そこで気を良くして、ついでに、
「県外のお客様なので、出来るだけ“信州らしい”モノを中心にお願いしまっス!」
「その頃だと、ネマガリダケがあるかもしれないですね・・・」との仰せ。

 当日楽しみに行くと、山形村の長芋とメカブのサラダに始まり、馬刺し(霜降りと珍しい馬タン)、またご主人が釣って来られた岩魚の塩焼きと最近人気の信州サーモン(ニジマス×ブラウントラウト)のお刺身などの信州縁(ゆかり)の料理などに混じってネマガリダケも。やはり焼いただけで、マヨネーズと味噌を付けていただきます。柔らかくて甘味もあり、やはりシンプルに焼くのが一番。このネマガリダケも、栂池や小谷方面まで毎年ご夫婦で採りに行かれるのだそうです(今年は事情があり、知り合いに頼んで取り寄せたそうです)。
その間、生ビールは皆さん一杯だけで、早く骨酒を所望!とのこと。早速お願いすると、岩魚の形を模した片口の器に入った塩焼きの岩魚一尾に三合の熱燗が注がれています(三合1800円)。岩魚のエキスも出て、やや黄味を帯びて、香ばしくてまろやかで何とも美味。「旨いなぁ!」と皆さんも口々に。一匹の岩魚で3回までは注ぎ足し可能。足りずに追加を繰り返し、最後はご主人がサービスで一匹追加してくださり、合計三合×9回と相成りました。

 お聞きすると、骨酒用の岩魚の塩焼きは、遠赤外線で3時間近くじっくりと焼き上げた(炙る)のだとか。そうすることで余分な脂が飛んで、生臭さが消えるのだそうです。
だとすると、時々スーパーに並ぶ「養殖岩魚」を買って来て家で焼いても、こうは美味しく飲めないことになります。ナルホドなぁ、奥が深い・・・。
家庭でもじっくり焼く手立て(或いは自家製の燻製)があればですが、それ用の燻製(以前梓川SAの上り線側で売っていたのですが、最近では棚から消えてしまいました)を買って来た方が良いようです。
皆さん、飲み過ぎた(一人優に5合飲んだ計算!)と言いながらも、信州らしい料理と岩魚の骨酒に大いに満足いただけたようで、何よりでした。
【追記】
翌朝起きてみると、あれ程日本酒を飲んだにしては、頭の痛さも無く、実にスッキリとしていました。岩魚のエキスが効いたのか、或いは沸騰直前のチンチンの熱燗を注ぐので、多少アルコール分が飛んでいたのか・・・?
もし冷酒で同じ量だと、こうはならない(朝起きると頭がズキズキしている)ので、ビックリでした。
岩魚の骨酒って、体にイイかも~♪(って、そんな訳ないか・・・)。

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