カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
社会人になってですので、おそらく35年近く(シンガポール赴任中も紀伊国屋書店で購入し)毎号欠かさずに愛読してきた小学館のコミック誌『ビッグ・コミック・オリジナル』。ここで、いくつか残念な変化がありました。
パテシエを目指して洋菓子学校を卒業し、ひょんなことから浅草の老舗「満月堂」で和菓子職人を目指す安藤奈津の成長を描く「あんどーなつ」(TVドラマ化もされましたが、嘗ての「夏子の酒」同様に作りが薄く、また原作のイメージと配役も違い、結局は見ませんでした。因みに最近のドラマ化で原作のイメージに近かったのは、コミックではありませんが「とんび」くらいでしょうか)。
今年の2月頃から、何の予告も無く突然掲載されずにいましたが、前号で原作者の西ゆうじさんが病気療養中のところ急逝されたとの告知があり、2005年から連載されてきましたが、ここで未完のまま終了するとのこと。
また、映画のベースにもなった『三丁目の夕日』も、西岸良平さんが高齢化で体力が持たず、これまでの連載からここで月一度の掲載に変更するとのこと。
そして、昨年末には、小さなコラムでの告知でしたが、グルメ記事「こだわりの店」を3年前に突然終了してしまっていたライーターの伊丹由宇さんが、やはり昨年9月に急逝されたとの記事が載りました。その後、別の食のコラムが連載されましたが、文章に“こだわり”と“愛情”というスパイスが効いておらず、一味も二味も落ちて敢え無く消えてしまいました。
復活した「MASTERキートン」を始め、その後新しく連載されている「どうらく息子」、「真夜中のこじか」、そして「ひよっこ料理人」や「深夜食堂」など、ホロリと泣かせたり、ホンワカしたり、考えさせられたりする作品が新たに登場してくるのは愛読者としては嬉しい限りなのですが、一方でずっと連載されてきた、例えば「三丁目の夕日」は40年近く(少なくとも、私が読み始めた時には既に連載されていました)、「こだわりの店」も確か20年間、月2回の発行とはいえ毎号連載されてきたビッコミの顔であり名物コラムだっただけに、時代は変わるとはいえ、残念と言うより本当に寂しい気がしました。
今まで楽しませていただき、本当にありがとうございました。どうぞ安らかにお眠りください ―合掌
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