カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 「どこか旅行にでも行きたいね・・・」
 「秋の京都に行きたいなぁ。冬もイイなぁ・・・。それとも、いっそ海外でも行こうかぁ?」
 (フンと鼻を鳴らして)「海外どころか、北海道にも行ったこと無いし・・・。ま、リンゴやっている間は無理でしょうけどネ!」
 「いや、海外へはシンガポールで一杯行ったジャン!」
 「シンガポールなんて、一歩島の外に出れば全て海外でしょうがぁ!」
 「はぁ、ご尤も・・・。」

 毎年のように繰り返される会話。
焦れた奥様。昨年は娘とのNY旅行を計画しましたが、ご自身の骨折で敢え無く頓挫(ま、こればっかりは事業自得・・・むしろ自損事故?)。
確かに、会社務めの傍らの週末農業ではそうした時間的余裕も無く、毎度申し訳なく思っていました(と、何ら状況の自主的改善は無いのですが・・・トホホ)。

 唯一、剪定作業が終れば多少週末は時間が取れる真冬の時期。
ある日、カード会員向けの情報誌を見ていた奥様、
「1月から2月に、白川郷のライトアップと金沢だって!これ、行きたいっ!」
と珍しく力のこもった仰せに、その勢いに押されて自然と相槌を打つや否や、奥様は気が変わらぬ内に、或いは言質を取ったと思ったか、いつものカメさんとは思えぬ素早さで早速申し込まれました。そう言えば、私メは若い頃の採用担当で、大学訪問や職場旅行で行きましたが、家内は金沢も行ったことがないんだっけ・・・?

旅程表を見ると、長野新幹線利用での首都圏発着で、上田から平湯経由のバスツアーで金沢一泊。うーん、こういうツアーで中央線(あずさ)は今や使われないんですね。
であれば、松本を経由する筈だからと、お客様デスクに問い合わせてもらいましたが、松本でのピックアップは無理で上田駅でのバス乗車であれば可とのこと。松本に住んでいるのにとは思いつつも、「じゃあ、行ってみますか!」と、父が倒れた後(そう言えば、この時も予約していた旅行を慌ててキャンセルして、父の倒れた旅行先の山形県の庄内へ車で駆けつけましたが、「代わりの旅行になったね」と言ってもらったような・・・カタジケナイと恐縮しましたっけ)、娘のところに行くことを除いては(旅行と言うには申し訳ないほど近間ではありますが)夫婦揃っての初めての旅行と相成りました。