カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
国道143号線から三才山峠への254号線へは、松本市の岡田から信号回避で脇道の農道を使います。街灯も無く、周囲には田んぼとビニールハウスなどの畑が広がります。
帰路、先日真っ暗い中を、いつも通り254号線から農道に左折して暫く来ると、突然畑から田んぼへ何かの動物が前を横切りました。大きさや形状が猫とは異なり、車のライトに目が光っています。昔に比べて荒れた里山のためか、最近は人里で見つかるタヌキも多いと聞きますので、恐らくタヌキなのだろうと思いました。実際、異動後この半年間で20匹以上、山里などでタヌキが可哀想に道路に横たわっているのを見掛けました。
数日後、同じ場所で、同じように目の前を通過する動物が・・・。
ゆっくりと言うより、堂々と横切って行って、10数メートル離れた田んぼの中で立ち止まってこちらを眺めています。
ライトに照らされたその姿。タヌキにしては一回り以上大きくて、フサフサと伸びた長い尻尾・・・。
何と・・・、タヌキではなくどう見てもキツネのように思えました。
「えっ、こんなところにキツネがいるのぉー!?」と、思わず絶句。でも、まさかなぁ・・・?
しかし、冷静(?)になって考えてみると、その場所は岡田六助地区。近くには、地名から来た六助池という小さな溜池があります。
「えっ、まさか六助?」
そうです。その六助という地名は、昔(江戸時代?)、この岡田に住んでいて化けて人をだました(怠け者に、ご先祖さまなどに化けて説教するのだとか)という「六助ぎつね」から来ています。何でも、塩尻桔梗ヶ原の玄蕃之丞などと共に、松本平の三大、或いは四天王とも称された大物ぎつねだったとか。六助池の近くには、その六助を祭るお稲荷さんの祠もあった筈。いくらなんでも何百年も生きている筈は無いので、もしかしたら六助の子孫のキツネだったのかもしれません。こちらを見つめていた光る目を思い出し、暫くは何とも不思議な感覚に捉われていました。
もしそうなら、平和に暮らして欲しいものです。でも、化かされないように気を付けなくっちゃ(それとも、キツネならぬタヌキに化かされたのか・・・?)。