カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
県外からのお客さまをご案内して、「さてどこへ行こうか?」
早朝から農作業を終わらせての11時からだったので、先ずは蕎麦(くらいしか信州では思いつきません)。木立と清流に囲まれた周囲の雰囲気で木曽の「時香忘」か、店から北アルプスが見渡せる池田町の「安曇野・翁」でしょうか。その後少し観光をするとして、安曇野だとワサビ田か木曽は宿場町か。
生憎その日は西山(北アルプス)が雲に隠れていたこともありますし、ワサビ田も個人的にはイマイチなので、ドライブがてら木曽路を目指すことと相成りました(松本城は既に行かれた由)。
入店後それ程待たずに座れて、注文はいつもの粗挽きのオヤマボクチ蕎麦(もり)を大盛りで。途中、突然名前を呼ばれてビックリすると、2年前にリタイアされた会社の先輩が隣に来られて、二度ビックリ。何でもやはり県外からのお客さまを案内されて御岳に行く途中とか。いやぁ、信州も狭いですね。
帰路、奈良井宿に立ち寄り、散策がてらの観光です。団体客や外国人の方々も含めて結構観光客の方々が来られて、そぞろ歩きを楽しんでいました。
中山道六十九次(江戸から)34番目の奈良井宿は、経済成長から取り残されたが故に、また近年町並み保存に地元の方々が努力された結果、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。
“奈良井千軒”と呼ばれ、中山道最大の難所である鳥居峠麓の宿場町として木曽一栄えたという往時の町並みが、今でも見事に保存されています(安曇野と松本を舞台にした昨年のNHKの朝ドラ「おひさま」でも当時の安曇野として奈良井の町並みが使われました)。旅館や土産物屋さんだけではなく、御岳名産「百草丸」のお店や喫茶店なども、古い町屋がそのまま使われています。また、共同の生活用水として、山から湧き出る水を曳いて大きな木をくり抜いて溜めた「水場」が、今でも町のあちこちに置かれています。
奈良井は、先に有名になり過ぎた同じ中山道の妻籠や馬篭ほど観光地化されておらず、今でも鄙びた風情が感じられます。都会育ちの方も「何だか懐かしさを感ずる」と仰るように、私のような田舎育ちでなくとも日本人のDNAが呼び覚まされるような、何だか不思議な感覚がする奈良井宿の町並みです。
町並みを往復して戻る途中、先ほどの先輩が歩いて来られてまたビックリ。御岳が見えそうも無いので奈良井宿に来られたようで、「ハイ、それ正解です!」。
夜は、家族も一緒に「食蔵バサラ」で夕食会。一日喜んでいただけたようで何よりでした。