カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 久しく取り出して読み返してはいませんが、我がバイブル“居酒屋放浪紀”の第三巻『望郷編』に肥後熊本が登場し、同行者と昼は熊本城を見て夜は居酒屋を訪ねての旅の中で、信州松本出身の太田和彦氏が国宝松本城と信州の馬刺し(信州は赤身の桜肉です)を自慢しながら、両方とも初めて目にし、口にして押し黙り、同行者から「あっ、熊本に負けたんでしょ!」とやり込められる件(くだり)があります。

 もう30年近く前のこと、採用担当をしていて、全国の工学部の教授に会社をPRすべく、大学訪問で、それこそ全国行脚をしていた時期があります。
信州からですと移動が大変なので、一度出ると2週間近く“ドサ回り”をしていました。

 そうした中で、休日が入ったり、時間が空いたりすると、大学(工学部)所在地に運よく城跡があれば必ず訪問し、そして夜は一人居酒屋で(若手でそれ程お金も無かったので)名物をチョッピリいただくのが、その出張中の唯一の楽しみでした(そういう意味では、大学が一杯あってお城の無い首都圏は全く面白くありませんでしたが)。
そうした中で、青葉城や金沢城、松山城、姫路城(当時は姫路工大)、岡山城、小倉城(九工大)、熊本城など、短時間でしたが実際に各地のお城や城跡を見ることが出来たのが、城下町に生まれ育った“城好き”としての収穫でした。
 熊本大学に行った時は勿論熊本城を訪問し、宇土櫓を始めとするそのスケールに圧倒され、夜居酒屋で注文した霜降りの馬刺しに感動し、まさに高校の先輩でもある太田和彦氏ではありませんが、正直「負けた・・・」と、一人溜息をついてうなだれたのでした。
   
 「でも、松本城は国宝だし、日本の屋根の北アルプスがあるし、槍や穂高は阿蘇山より標高が高いしぃ、裾野の広さなら八ヶ岳だってぇ、火山なら、御岳や、ちょっと遠いけど浅間は殊に活火山・・・・」と、何だか県歌「♪信濃の国」になってきました。
肥後もっこす的には、「そんなこつ、どうでもよかっ!」と一喝されそうですが、その辺りが理屈っぽい信州人と言ってしまえばそれまでで・・・・。
はぁ~・・・。
(写真は松本城と市内の居酒屋の馬刺し。最近では信州でも桜肉の赤身だけではなく、霜降りも食べられるようになりました)
 熊本と松本山雅のアウェイでのJ2戦。山雅が3対0で圧勝。敵地でお城と馬刺しの仇を取ってくれた、などと思ったのは他には誰も居ないとは思いますが・・・(でもヤッタネ!)。そして先月のホームでの2戦目はスコアレスドローでの引き分けで、今期は松本山雅の1勝1分でした(・・・ムフ!)。