カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
ある日の朝。いつもの通勤電車でのこと。
突然、車内に木村カエラの『Butterfly』のメロディーが流れました。誰かの携帯の着歌です。目の前に若い女性の方がいたので、てっきり彼女かと思いきや、然(さ)に非ず。
その着歌の主は、会社勤めであれば60歳前だとは思いますが、白髪で大分おでこも広くなられた中年の男性でした。
失礼ながら、私も含めくたびれかけた中年オヤジにはどう見ても(考えても)似つかわしくないその選択に、一瞬「ん?」。
この木村カエラの『Butterfly』。
二・三年前のリンゴ園での農作業中に、FMの彼女自身がパーソナリティーをしていた番組で初めて聴いて、シンプルなメロディーラインで覚え易く、「イイ曲だなぁ、結婚式のBGM向きの曲だなぁ・・・」と思ったのも当然で、彼女自身が親友の結婚式のために書き下ろした曲だとの説明に納得。
私の頃は、「てんとう虫のサンバ」からそろそろ「乾杯」に切り替わる時代でしたが、そう言えば、まだ世間で「乾杯」が大ヒットする前に気に入ってLPを購入し、結婚式のBGMとして流してもらいましたっけ。
今ではこの木村カエラの「Butterfly」が、若いカップルの結婚式での定番ソングなのでしょうか。
“♪どんな君より美しい 白い羽ではばたいてく 幸せと共に”
親友の幸せを想う温かな良い詩です。ここで言う「蝶」は、蛹(さなぎ)から脱皮して美しく変身する姿に、純白のウェディングドレスを纏った花嫁を例えているのでしょう。
ただ、お節介ながら、英語のButterflyには、正しく花から花へと飛び回る蝶に例えて「移り気(浮気っぽい)」という意味もあるので、勘違いされぬようにせめてアルファベット表記ではない方が良いのではないか、などと勝手に心配しています。
考えるに、あの中年の男性は、お嬢さんの結婚式に流れたこの曲を、嫁がれた娘さんの思い出と共に心に留めるべく着歌として選ばれたのかなぁ、と勝手に想像してしまいました。
斯く言う私メも、この6月にバージンロードをエスコートする予定です。