カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
毎週土曜日の朝刊に別刷りで配達される『Be』。
その中の連載の一つが「歌の旅人」という題で、毎回1曲を取り上げてその背景を探る記事。好評のようで、既にまとめられて単行本としても出版されているようです。日本の曲に留まらず、海外の曲も取り上げられて現地取材がされて、有名な曲であっても知られていない誕生エピソードなどが書かれています。
最近の記事で印象深かったのは「翼をください」。
言わずと知れたフォークグループ「赤い鳥」の代表曲で、若い世代には教科書でも採り上げられてお馴染みの曲。
学生時代、「赤い鳥」も好きで、ベストアルバムのLPも購入してありました。
記事の内容はともかく、最後の結びのヒネリが印象的でした。
解散後、紙風船とハイファイセットが同じステージに立ったことはないのだそうです。そして、それぞれが被災地での鎮魂歌やW杯での応援歌として、この歌の魅力を“再発見”してきたのだとも。
その結果、赤い鳥時代の歌をずっと避けてきたというハイファイセットのリードボーカル山本さんは、最近「翼をください」を再録音し、ステージでもその封印を解いたのだそうです。
そして、それを受けて記事はこう結びます。
『ならばと、記者は思ってしまう。今、私の願いごとがかなうならば・・・この歌を赤い鳥の完璧なコーラスで聴きたい。』と。
そうか、赤い鳥解散後一度も再結成されていないんだと改めて認識しました。(写真は、紙風船の「冬が来る前に」のシングルレコード)
「日本のPPMを目指す」という主張が、お互い相容れなくなったかもしれませんが、勿体無いなぁ。もう皆さんそれなりのお年になられたのですから、確かに記事の結びにあるように、もし(願いが)叶うならば“恩讐を超えて”もう一度「赤い鳥」としての歌を是非聴いてみたいものです。
ところで、日本のコーラスグループで、“日本のABBA”だと勝手に私が思っていたのが「サーカス」です。
1978年にミリオンセラーとなった「Mr.サマータイム」よりも、その後の「アメリカン・フィーリング」が好きでした。確か、JAL(パック?)のTVCMにも使われました(・・・と言いながら出てきたのは「Mr.サマータイム」のシングル)。
ABBAと同じ様に、兄弟姉妹と従姉の男女4人グループで、同じDNAの成せる業か(が本来ですが、ここは「技」と呼びたいくらい)、声質が同質でハーモニーが綺麗で、何よりも声に華がありました。こんな、洗練されたグループが日本にもいるんだと思ったものです。
「歌の旅人」で(歌はどの曲でも良いので)是非取り上げてもらいたいグループです。