カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
10月26日、日本経済新聞の朝刊の海外面に、今回のバンコクのチャオプラヤ川の洪水被害とその背景を解説する記事があり、「なるほどなぁ!」と興味深く読みました。
例えば、昔メコン・メナムがインドシナ半島の2つの大河と地理の教科書で習った記憶がありますが、解説によればメナムというのは現地語で「川」の意味であり、「メナム・チャオプラヤ」が誤訳されて、一時期日本ではメナム川と表記されていたのだとか。確かに、シンガポール赴任中、バンコクに出張したり、タイのディストリビューターの人たちと世間話をしたりする中で、チャオプラヤは出てきてもメナムは聞いたことが無く、全く別の川だろうと思っていました。
また、チャオプラヤ川は広大なデルタを流れるため、全長372㎞もありながら(流域面積は日本最大の利根川の10倍弱)その高低差は僅か24mしかないのだとか。そのため山からの急峻な地形を流れ下る我が国の河川と違い、一気の洪水は無い代わりに、じわじわとゆっくり水かさが増し、逆にちっとも水が退いていかないのだそうです。
バンコクで見た、茶色く濁って、川幅の広くゆったりとした流れを思い出します。
さて、この記事の中で、タイ湾へ注ぐチャオプラヤ川という箇所が「台湾」となっていて、一瞬「???」。
解説記事ではしっかりと「タイ湾」となっていましたし、漢字で表記するなら「泰湾」とすべきであり、文脈でも台湾との脈絡は全く無いことから、完全なる「誤植」。
現在はどうか知りませんが、確かその昔、英国の「タイムズ」は、もし誤植を発見した場合には賞金(謝礼)を払うと宣言していたと記憶していますが、実際事例があったかどうかは別として、その正確さへの誇り高き自信と伝統を感じたものでした。
さて、日経の場合の対応は・・・?。訂正記事は気が付きませんでした。
我が家では日経のほかに朝日新聞も取っていますが、朝日には誤植が無いかどうかは分かりません。
というのも、朝日は出勤前に慌しく朝食を取りながら(行儀悪いですが)の斜め読み。一方の日経は、通勤電車の中で30分以上じっくりと読みますので、かなり日経にハンディがあると思います。