カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 10月中旬の週末。花の金曜日です。
夕方6時半に松本駅の改札に集合し、先ずは一目散に『キッチンヤマナミ』へ。
何故か電話が通じなかったので、事前に直接店まで予約に伺って、お客さんがいなければ7時前にも閉めてしまうというマスターに事情を説明し、この日は我々のために開けていただいてあり、しかも閉店時間を過ぎてもイイヨ!と了解までいただいてあります。

 Novaビルの地階にある店に伺うと、申し訳なくもお客さんは私たちだけ。
昔懐かしいメニューの中から、やはりヤマナミと言えば・・・ということでナポリタンは外せません。それともう一つ。「ヤマナミ風」は串焼きの車海老が載った豪華版ですが、4人で分けられないので、分け易いハンバーグが載った同じデミグラソース味の「ハンブルク風」にしました。なお、ベースの味付けは、他にカレー味(「インド風」)もあります。
2つのスパゲティーを4人で小分けしていただきます。ビールで先ずは乾杯。きっと夜のお客さんは少ないのでしょう。缶ビール(発泡酒)がストック2本だけとか。来てくれたからサービスでお代はイラナイとマスターが言うので、ちゃんと請求してもらうことにして、待つこと暫し。
普通盛なのに、大盛りと見紛うお皿が2枚。大盛りは+150円ですが、一体どれほどのボリュームになるのでしょうか?スパゲッティーには、自家製のポテトサラダとキャベツの千切りがレタスの上に載って添えられています。初めてのメンバーも興味津々(帰る時に精算すると、料金は2千円でした。安!)。

 早速、出していただいた小皿に2種類を小分けに盛っていただきます。
「いやぁ、懐かしいなぁ!!」
そう、麺は乾燥パスタではなく、このソフト麺。紛れも無く、この味、この食感です。ナポリタンと、甘めの自家製デミグラソースの掛かったハンブルク風。四半世紀どころか、もし結婚後に来ていたとしても30年振りでしょうか。
確か、昔はアルミ製?の金属のお皿だったように思いますが、今回は陶器のお皿だったのが唯一当時と違うところでしょうか。
果たしてメンバーの口に合うか、また見た目はモタレそうで、次もあるし大丈夫かなと思いきや、全く心配無用で、皆でキレイに完食しました(見た目ほどモタれることも無く、あればまだ食べたかも・・・という雰囲気でした)。

 現在の公園通り(パルコ通り)にあった当時のお店で、確かアスコットタイをしていたマスターもダンディでしたが、山に囲まれた田舎のハナ(洟)垂れ小僧の高校生にとっては、ヤマナミのスパゲッティーが(たけしやのヤキソバに比べれば)何ともオシャレで、まだ見ぬ海外を“舌で想像させてくれる”唯一の場所だったでしょうか(本当に、ハンブルグのスパゲッティーはこうなのだと当時は信じていましたから)。彼女のいない運動部系は、「ドングリ」よりも断然「ヤマナミ」派でした。
      
 マスターもお年を召されました。現在のお店が地下ということもあるのでしょうが、客で溢れていた当時と比べて何となく店内が暗く感じられます。今では松本にもパスタ専門店や本格的なリストランテまで、イタリア料理店が何軒もありますので、さすがに夜食べに来るお客さんはいないのでしょう。また、今の若い人もあまり来ないのかもしれません。もしかしたら、ナポリタンなんて食べたことないのかもしれませんね。
何となく高校時代を思い出し、甘めのソースなのに、あの頃との対比に、きっと私だけが何となくしょっぱくさえ感じていました。グスン。悲しいなぁ・・・。

ヨシ、“当時の高校生たち”を誘ってまた来よう!家内を連れて、週末のランチに来てみよう!
(懐かしさと、様々な想いが交じり合って、写真を撮るのも忘れてしまいました)

 そんな想いを胸に、ヤマナミを出て次の予約をしてある「楽珍」へ向かいました(「楽珍」は殆ど前話書いた通りでしたので割愛いたします)。
【追記】
キッチンヤマナミ。松本駅前大通(駅を背に「あがたの森」を正面に見て)右側。駅前から数えて3つ目の信号横にあるNovaビル(モカパフェのアベも1階に入居)の地階。
階段入り口に看板が出ていますので、この写真の看板を目印に探してください。駅から徒歩3分。皆さま、どうぞランチにお出掛けください。もし夜行かれるなら、6時くらいまでに入られた方が宜しいかもしれません。