カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 毎朝のチロルとナナの散歩コース。
 或るお宅の塀際に、庭木としては珍しい山椒の木があり、結構大きな枝ぶりです。初夏、緑の葉が生茂り、夏、花山椒としても使う白い花が咲いた後、今の時期は真っ赤に実が色付いています。

 ギザギザした葉は、初夏の若葉の木の芽田楽などでお馴染み。独特の芳香ですが、好き嫌いが分かれるかもしれませんね。特に子供の頃は、余り好きな香りではなかったかもしれません。

 赤く色付いた3ミリ程の小さな実。赤い果皮を剥くと、黒い実が現れます。この皮がとっても良い香りがします。柑橘系の甘い香りです。それもその筈。山椒はミカン科なんですね。完熟しても同じ香りかどうかは分かりませんが、鰻の蒲焼などでお馴染みの粉山椒とは少し違った果物のような香りに感じます。

 粉山椒には、果皮を剥いた黒い実を使うとばかり思っていたら、Wikipediaに依ると、実ではなくこの果皮を使うのだとか。乾燥させて粉状にするのだそうですが、知りませんでした。

 赤い実を見ていると小さな秋を感じます。山椒も七味を構成する大事な一味です。山椒も、例え小粒でもしっかりと実りの秋を迎えているようです。