カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 松本市の波田から和田にかけてが、全国的にもスイカの名産地。
特に波田の下原(しもっぱら)はスイカの高級ブランドとして知られています。

 この辺りは、隣の山形村の長芋同様に、水はけの良い砂地だから良いのでしょう(その代わり、冬から春先にかけては“黄砂”と見紛うほどに砂が舞い上がって大変ですが)。
JA松本ハイランドが、全て『松本ハイランドすいか』のブランドで統一して出荷するようになりましたが、『下原すいか』だけは一部の地区農家が離脱し、JAを通さずに独自ブランドとして出荷しています(従って「ハイランドすいか」でも、そんなに品質や味は変わらないと思います)。
      
 このスイカの特徴は、松本地方の降水量の少なさに加えて水はけの良い砂地で育ったため、身が締まっていてシャキシャキ感が全く違います。扇型に切ったスイカの先(玉の中心部分)がパリッと“折れるような”という表現がピッタリです。
そのため、スイカ大好き人間の家内も、熊本産や千葉産と地場のスーパーにスイカが出回っても、地元のスイカが並ぶまでは、じっと我慢、我慢。

 7月中旬から8月のお盆くらいまでが地場のスイカの最盛期で、この時期はJA(農協)や地元農家が「すいか村」と称した特売所を出して、市価よりも安くまた新鮮なスイカを山積みにして売っています。大きさにも拠りますが、1玉2000円~3000円くらいでしょうか。中に“す(鬆)”の入った空洞果だと、もっと安くてお買い得です。
      
 家内が大好き(冷蔵庫にあれば、この時期彼女の主食です)なこともありますし、娘たちも欲しいとのことから、今年は特売所まで出掛けて直接購入し、子供たちにも送ってあげることにしました。

 7月下旬の日曜日の朝、上高地線を西へ。途中、新村で「さかたのおやき」に立ち寄り、子供たちへお焼きも送るのだとか。それにしても混んでますな、観光客と思しき方々で一杯です。

 その後スイカの共選所へ。波田までは遠いので、和田の「すいか村」へ。次女は要らないとのこと。同じウリ科のメロンには目がないのに、不思議です。直売所には何軒かの下原などのスイカ農家とJAがテントを張って、大きなスイカが所狭しと並んでいます。軽トラの荷台に山積みしたスイカが次々と運ばれて来ます。
 スイカ農家の方によると、スイカは大きいほど甘いのだとか。そこで、長女に送る4Lの下原すいかと、自家用に空洞果の4Lの大玉を購入。値段は、4Lで2800円、空洞果が2000円。
早速その日の夕刻、母と三人でスイカをいただきました。家内が「出来るだけ空洞の少ないのを!」と無理をお願いして(叩いて)選んでもらったそうですが、確かにホンの僅かしか“す(鬆)”が入っておらず、また特徴のシャキシャキ感もあり、7月中旬以降の天候のせいか、例年よりは多少糖度が低い気もしますが、十分甘くて美味。さすがは下原スイカです。
 これで2000円はお買い得(リンゴも、ちょっとでも表面に傷があれば贈答用からは撥ねて自家用に回しますから、一緒かも)。これなら、多少足を伸ばしても、直売所へ行く価値は大いにあり!と納得した次第。

 スイカの旬は1ヶ月と短くて、「すいか村」もお盆明けまでとか。
「もう一度行こ!」っと。