カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 我々、生粋の“松本っ子”が当たり前と思っていても、県外から来られると驚いたり意外だったりすることも多いようです。そんな話題としてお送りします。題して「信州松本“ぶったまゲーション”」。

 松本の住人は(当然のことながら)全く感じないのですが、県外から松本に来ると、当初景色に「違和感がある」のだそうです。
会社の同期の連中曰く、(今や彼等もすっかり松本の住人になりきっていますが、入社当時は)「予想している視線のさらにまだ上に山があって気持ちが悪い」と。因みに彼らは(信州人の私メからすると)「ぼやけた山」ばかりの関西から。

 また、別の方は県外ではなく北信の中野市のご出身ですが、当時は高校の教頭先生で松本に単身赴任をされていました。
週末、中野のご自宅に帰られて、また松本に車で戻られてくる時に、長野道の明科トンネルを抜けると右手に常念を始め北アの峰々が目に飛び込んでくるのですが、慣れるまでは「何とも圧迫感があって、息苦しさを感じた」のだそうです。

 そう言えば、以前会社の部下から、奥さんが東京から諏訪に転勤で移って来られた時に、周囲が山に囲まれていて「空が狭いために、ノイローゼになりそうで心配なんです。」と真顔で言われたことがありましたが(幸い、その後諏訪よりも「空の広い」松本平に家を建てられて移られました)、なるほど余所(平地)から(山国へ)来られると感じ方も違うものだと妙に感心したことがありました。
もしこれが、更に空が狭い木曽谷だったら一体どうなってしまうのでしょうか。

 山国信州人の私などは、海を見ると“だだっ広い不安定な空間”に何となく落ち着かなく感じるのですが、それとは逆の感覚なのでしょうね。

 梅雨の明けた松本から久し振りに仰ぎ見る北アルプスは、雲に隠れていた間に残雪もすっかり消え、黒い屏風のように峰を連ねて夏の装いです。
松本駅に降り立ち、改札を抜けてアルプス口の大きな窓越しに、北アルプスのシンボル常念が出迎えてくれます。そして常念の左肩越しにはチョコンと盟主槍の尖頭も(梅雨明け後も山並みから、なかなか雲が取れず、写真は城山々系と松本駅アルプス口広場から昨年秋口に撮影した北アルプスおよび夏の常念岳です)。

 余震もすっかり治まりました。本格的な夏山シーズンを迎え、“北アルプスの玄関口”松本駅は登山客で賑わいを見せることでしょう。

どうぞ、朝晩の涼しい信州松本へお越しください。

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