カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 7月の声を聞き、さすがに信州も山里の初夏の恵みである山菜シーズンは終了です。
・・・と思いきや、前回のコゴミに続き、先月末に実家から諏訪の後山産という地物のワラビをいただきました。
ワラビは、しっかりと灰汁抜きをした後の茹で加減がポイント。茹で過ぎて柔らかいと、ベチャっとした感じになってしまいますが、大丈夫?・・・と、しっかりとお義母さんがもう茹でてあるのを頂いて来たそうです。

 そして、いつものスーパーに週末の食料品の買出しに行くと、何と今年も諦めていた「ネマガリダケ」が並んでいるではありませんか!
「山形県産」の表示で5本入り。6月に「蔵のむこう」でも食べましたが、スーパーで見たのは今年初めてです。一昨年は青森県産のネマガリダケが並びましたが、昨年は入荷が無かったので二年振り。喜び勇んで購入です。
近くで、「お父さん!ネマガリダケが売ってるヨ!」とのご婦人の声。お気持ちは良~く分かります。
実は、6月中旬に乗鞍高原に行った時に立ち寄った稲核の道の駅にもあったので帰りに買おうと思ったら、夕刻既に閉店していて残念ながら買えませんでした(地物かどうかは不明)。

 このネマガリダケ。本州では日本海側中心に雪深い山地に生えているチシマザサという笹の一種。おそらく、その場所に辿り着くのも危険で大変であろう、貴重な山の恵みです。信州でも栂池や黒姫、志賀高原など県の北部に自生しているそうです。
海の幸が豊かで余り山菜など食べない山形県の庄内地方でも、月山のネマガリダケだけは「月山筍(ダケ)」と呼び、筍の根元の皮が一際赤いことから“赤いダイヤ”と称されて珍重されています(採りに行って崖から落ちる事故も多いとか)。
また、北信(長野県の北部)では、これに鯖缶を入れて味噌汁仕立てにするのだとか。そう言えば、以前高校の学校評議員をしていた時、官舎の庭に出たというタケノコを、当時の校長先生(長野市のご出身)が同様に調理したタケノコ汁にして出席者に振舞ってくれました。

 さて、早速オーブンで皮付きのまま焼いて、皮を剥いて味噌を付けていただきました。シコシコ、コリコリ。素朴ながら、旨いなぁ。

最後に念願のネマガリダケを頂いて、これにて今年の山菜シーズンは終了。山の恵みに感謝です。