カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

2011/05/17

470.雪形

 五月連休明けに、南から湿った空気が流れ込んで珍しくまとまった雨が降ったこともあり、この冬は降雪量が多く真っ白かった北アルプスもさすがに雪が融けて黒い地肌が現れてきました。

 この日は、抜けるような五月晴れで雲ひとつ無く、北アルプスがキレイでした。行楽日和です。
峰々の雪も大分消えてきて、常念岳の雪形、徳利を持つお坊さんの形をした「常念坊」が現れてきています。
また駅から見ると、真っ白かった乗鞍も少しずつ雪解けが進み、いつの間にか黒い山肌が見え始めていて、アルプスの峰々も冬山から夏山の装いにゆっくりと衣替えです。

雪形では、常念坊を始め、白馬岳の「代(掻き)馬」や五竜岳の「武田菱」などが有名ですが、「代掻き馬」のように、この形が現れると田んぼの代掻きを始める合図というように、雪形は昔の“農事カレンダー”でもありました。

 この頃、アルプス公園から眺めると、安曇野は田植も終わり、水が張られた一面の田んぼがまるで大きな湖のように拡がっています。
写真は、アルプス公園の北にある同じ城山々系の芥子坊主山に近い、いつものビューポイントからの常念と安曇野の眺めです(5月15日撮影。なお画面中央の赤い屋根は、数年前にTVドラマ化された『電池が切れるまで』の舞台、豊科にある県立子供病院です)。
麓の穂高や堀金に行くと、田植えが終わったばかりの水田に、常念がきっと大きな写し絵の如く鮮やかに映っていることでしょう。
 今年の五月連休は、朝ドラの『おひさま』効果か、安曇野のわさび田や松本城などは例年以上の観光客で賑わったそうです。松本城などは、天守閣への見学が3時間待ちだったとか。ありがたいことです。

 風光る4月から、風薫る5月へ。
信州は、今一番爽やかな季節を迎えています。

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