カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
少々以前のことになりますが、3月の三連休に次女の引越し対応で成田へ行った時のことです。
成田のイオンモールでの生活用品の買出しで正午を回ったので、昼食をレストラン街で取ってから戻ることにしました。
前夜のお寿司に感動し(第445話参照)、地元の魚屋さん直営と言う回転寿司に「地魚」と貼り紙をしてあるのを見て推薦するも、二人から「もうお寿司はイイ!」と敢え無く却下。
次女が(普段一人では食べられない)中華が食べたいとのことから、行列が出来かけていた『紅虎』という中華料理屋さんへ入りました。
「ま、ハードロックカフェよりゃイイや」と、こちらも素直に従います。
娘が「食べログ」でチェックすると、「紅虎餃子房」という関東中心に全国展開をしているチェーン店のようです。「なぁんだ、チェーン店かぁ・・・。」
注文は、家内がサラダと青菜の炒め物(余り興味なく・・・確かチンゲンサイ?小松菜だったっけ?)と、娘は焼きビーフン、それに点心のエビ餃子と小籠包も。私はメニューにあったナスと豚肉炒めの餡かけ丼。
これが、メニューの写真で見ると、どう見てもシンガポールで時々食べたクレイポット(土鍋)じゃありませんか。高級中華ではなく、いわば庶民の味。
待つこと暫し。小籠包や青菜の炒め物は現地の味に近く、ガラス越しに見える大きな厨房には、中国人の方と思しき料理人が何人も忙しそうに働いています。現地と同じ調味料を使っているのか、変に日本的な味付けではなく、シンガポールの中華料理店を思い出させるような懐かしい味です。
また、節電のためか少し暗めの店内は、椅子やテーブル、装飾も妙に“安っぽく”て、逆に現地の庶民的なレストランを思わせます。少なくとも我々には却って好印象です。
出された餡かけ丼も、正しく土鍋に入ったクレイポット。家内も懐かしそうです。少し上げようとしたら、今度来る時の楽しみに取っておくのだとか。
残念ながら「おこげ」は出来ていませんでしたが、熱々で味付けも現地に近く、カップスープ付きで850円程度でこれだけ食べられたら十分満足です。他に海鮮餡かけもあり。
日本でこの味に出会えるとは・・・。チェーン店ながら、「お見それしました!」。
私が子供の頃は祖父が丹精込めて野菜を作ってくれていました。あの頃の野菜にはどう逆立ちしても敵いません。今より品種が少なかった筈のトマトも、まるで果物みたいに甘くて美味しかったなぁ・・・。
その後父も色んな野菜を作ってくれましたが、父が倒れてからは、門前の小僧で、父と同じようにリンゴ園の片隅の畑スペースを家庭菜園として、毎年キュウリ、ナス、トマト、ピーマンを自家用に植えています。
まあ、それなりに毎年採れるものの、年季が違うと言えばそれまでですが、今ひとつ(家内に言わせれば全く)祖父や父のようにはいきません。
祖父の代から苗を買っている高校の同級生の園芸店で、プロからも色々アドバイスをもらいながらの挑戦が続きます。
一昨年から、果樹園に入れた堆肥の残りを畑にも冬場に撒いてあったためか、昨夏は野菜畑か雑草畑か分からぬほどになってしまい、今年はその反省から、雑草対策も兼ねてマルチングをすることにしました。
さすが農家です。倉庫を探すと巾の違うマルチシートが何種類かあり、トラクターで整地(大した広さでもないので小型耕運機でも十分なのですが、トラクターの方が深く耕せます)した後、それを使って見様見真似で畑に敷いてから、購入したポット苗を植え付けました。
キュウリ栽培用の網(蔓が絡み易くする)は市販されていますが、勿体ないし、テープ或いは紐を巻けば十分代用出来ます(そもそも昔はそんなモノ売っていませんでしたから)。
キュウリは、人差し指大くらいの時に採って食べると、モロキュウとしては最高で、パリパリ感が全く違います。
普通に成長したのは、『澪つくし料理帖』のお薦めレシピ、夏向けの「忍び瓜」(第304話参照)にすれば酒の肴にピッタリです。
油との相性の良いナスは、炒めても揚げても、また煮ても焼いても蒸しても良し。勿論漬けてもですが、夏野菜として大変重宝します。
ただ平日は、夜帰って暗い中では良く分からないので、リンゴ園横のいつもの場所は母に任せ、ブドウ園横の狭いスペースを耕して、もう一ヶ所本数は少なめですが、キュウリとナスを植えました。
はてさて、今年はちゃんと野菜が採れるかなぁ。たくさん採れたら(って取らぬナントカです)、娘たちにも新鮮な野菜を送って上げられるんですが・・・。水遣りの度に野菜たちに「頑張れよ!」と声を掛けています。
でも、何となくいつもより育ちが遅いような気もしますが、マルチングをしたせいなのでしょうか。まぁ焦らず気長に待ちますか、野菜作りも子育てと一緒ですから。
ただ、毎年裏切られているせいか、少なくとも家内は期待していないようです。でも、年々少しずつ改善させながら、挑戦しているんですけどね(実は内緒で、収穫できたら娘たちに送ってあげようと、初めての種類の苗を栽培中)。きっとその内に・・・♪
朝のチロルとナナの散歩途中、コンビニの駐車場で30歳前後と思しき男性から急に声を掛けられました。
何事かと思えば、先日雨の中をずぶ濡れになって首輪もせず歩いていた犬を見つけて保護したのだとか。
「飼い主を探しているんですが、見掛けたことはありませんか?」
と言うのです。
「この犬なんですが・・・」と、携帯で撮った写真を見せてくれました。
そこには、黒と茶色の人懐っこそうな可愛いシェルティが写っていました。見た目老犬のようにも感じましたが、残念ながら朝の散歩でシェルティ連れの飼い主さんには会ったことがなく、その旨をお伝えしました。
聞けば、その彼はアパート住まいでペットは飼えないので、知り合いに預かってもらっているとのこと。昨日は、この近所で飼い主を探して歩き回ったのだとも。
「居なくなった飼い主が問い合わせをするかもしれないから、保健所とかにも届けておいた方がイイですよ。」
「ええ、警察には届けたんですけど。」
シェルティは可哀想ですが、その彼もエライなぁ。ちょっぴりジーンとなりました。
今回の津波で漂流しているところを無事に保護されて、飼い主が現れた時に、千切れんばかりに喜んで尾を振る犬の映像などを見るにつけても、早く元の飼い主が見つかることを祈るばかりです。
さて、その朝の散歩道で見掛けた初夏の花々です。
そして、ご近所の庭先の見事な黄色いモッコウバラ(5月23日撮影)。こちらのお婆ちゃんは毎朝元気に散歩されていますが、きっと丹精込めて世話をされたのでしょう。
早朝5時半からの散歩の道すがら。
犬の飼い主を必死に探す青年に心和み、花に心癒されます。
ゴールデンウィークの前半にスーパーマーケットから束を買って来て、水を入れた壜(発根状態が分かるように透明な壜が最適)に挿して防虫網の中に入れておいたクレソン(ウォーター・クレス)。
白い根が大分伸びて来ました(写真は壜に挿してから12日目の様子です)。
これまでの間、数日置きに水を替えて2週間。ここで十分に発根したと思われたので、いよいよ(と言うほど劇的でもありませんが)プランターに移植することにしました。
川砂の入ったプランターに植えて、大きさの合う発泡スチロールに液肥を入れた水の中に浸します。
昨年青虫に裸にされたのに懲りて、ホームセンターから角材と網を買ってきて、日曜工作で自作した防虫網を忘れずに被せて準備万端!・・・の筈。
ハーブ・ブームも過ぎ去り、地植えの出来るアメリカン・クレス(ガーデン・クレスとも)が園芸店に出回らなくなって、止む無くスーパーの野菜売り場のクレソンを発根させての水耕栽培に挑戦して3年目(クク、涙無くしては語れぬ?これまでの苦闘?の歴史は、第94・133・141・297&309話をご参照ください・・・検索してみたら何回も良く書いたものだと自分でも呆れましたが)。
これまでは、水栽培に失敗したり、プランターでせっかく茂ったと思えば青虫さんにキレイに食べられたりと、「これなら買ってきた方が安いわよネー!?」という家内からのお言葉も、逆説的叱咤激励と勝手に解釈してメゲズに、或いは懲りずに迎えた3年目。
もう「まっか(任)せなさーい!」などと大口は叩かずに、
「あ~あ、今年は飽きるほどサラダで食べたいヨなぁ~!」と、溜息混じりの独り言。
果たしてどうなりますことやら・・・?
「んもう、頼むからネ!」って、クレソンには罪は無し・・・。
【追記】
写真は、プランターに移植して1週間後です。茎が太陽光を浴びて、ハウス栽培の時の緑色から、逞しく黒っぽくなっています。
移植直後は新しい環境に馴染むまでに古い枝が黄色く枯れましたが、温室育ちから野生児に順応するため(・・・多分)ですので問題ありません。根元や枝元から幾つも新しい小さな芽が伸びてきています。早く大きくなぁれ・・・っと。
初夏の候。この時期、山国の“食”の楽しみは何と言っても山菜です。
タラノメやコシアブラ、コゴミ、ワラビにゼンマイ。そしてウルイ、ネマガリダケに、行者ニンニクや山ウドも・・・。
タラノメは“山菜の王”、コシアブラが“山菜の女王”と呼ばれるそうですが、個人的なお薦めは、コゴミとネマガリダケ。さしずめ“山菜王子”か“山のプリンセス”でしょうか。
市内の料理屋さんや居酒屋でも、この時期は山菜が出される所も少なくありません。中には、ご主人が自ら山で採って来られた地のモノを出してくれるお店もあります。また、今では野生ではなくても栽培モノ(恐らくタラノメは殆どがハウスもの)がスーパーにも出回りますので、わざわざ深山に分け入らなくても(多少野性味・・・苦味などに欠けますが)、家に居ながらにしてチョッピリ山の旬を味わうことが出来ます。
一昨年はスーパーに並んだ青森産のネマガリダケ(チシマザサという笹の一種)が昨年は入荷が無く残念でした。灰汁があまり無いので、皮付きのまま焼いて、味噌を付けて食べると最高です。タラノメはやはり天婦羅で。コゴミは茹でてマヨネーズだけが個人的には一番美味しいと思います。
そう言えば、昔父がリンゴ園の片隅にタラノ木を植えました(簡単に挿し木で、どんどんと株分けして増えていきます)が、山のモノと違い苦味が全く無いので「旨くない!」と言って、結局全て切ってしまいました。
最近、母屋の倉庫の裏に何故か自生しているタラノ木を発見!まだ芽が少ないので今年は採らずに、来年株分けしていたら少しお裾分けでいただこうと思います。ムフ、楽しみ!
(写真は大分伸びて既に葉が開いたタラノ木ですが、この幹のトゲトゲが特徴で、萌芽状態が似ているウルシなどと見分けられます。芽を全部採ると木が枯れてしまうので、幾つか必ず芽を残しておくのが山菜取りでのエチケット)
日本では古代から知られた野草だそうで、古くは古事記にもその名が記載されていると言います(『 いざ子ども 野蒜摘みに 蒜摘みに 』応神天皇御歌)。
日本列島のみならず、中国から朝鮮半島にも自生しているそうですので、日本中どこでも、その辺の畑や田んぼの畦道、都会でも公園などで見つかるかもしれません。
この野蒜(ユリ科ネギ属の多年草)、松本地方では“ネンボロ”と呼びます(多分県外に進学するまで、「野蒜」という単語は私の辞書には無かったと思います)。
昔、リンゴ園でたくさん摘んで来ては、祖母や母が「ぬた」(或いは味噌炒め)にしたり、ただ刻んで醤油と鰹節を掛けたりして食卓に出してくれました。祖父や父がネンボロの「ぬた」で美味しそうに晩酌をしてましたっけ・・・。
そこで、今でも我家のリンゴ園の一角に毎年生えますので、今年は草刈の時も刈らぬように気を付けて残し、太く成長するのを待って摘んできました(夏になると小さな葱坊主の様な花が咲いて茎が硬くなってしまいます)。小さなモノは、来年用に増やそうと野菜畑の隅に移植しておきました。
野蒜は、このエシャーロットの様な鱗茎も食べることが出来ます。
「ぬた」は時間が掛かり面倒なので、ただ刻んで醤油を掛けることにします。
でも手抜きではなく、これが素朴ですが一番美味しいと思います。
野趣満点で、小泉武夫センセではありませんが、ご飯に載せればそれこそ何杯でも胃袋めがけてすっ飛んで行きます(小泉センセほどは食べられませんが)。
そして鱗茎は味噌マヨネーズを付けていただきます。この日は、スーパーで売られていたコゴミも買ってきて、茹でてマヨネーズでいただきました。
ネンボロとコゴミ、この時期ならではの里山の恵みをいただきます。
大袈裟ながら、日本人に生まれた、そして田舎に暮らす幸せを感じるひと時です(但し、家内の食指は全く動かぬようで、母と二人でいただきました)。
ネンボロは、納豆と混ぜたり、づけの鮪と和えても良いかもしれませんね。今度試してみようかな?・・・っと。
そして、家内が実家から頂き物の諏訪市後山地区の天然のコゴミをお裾分けでいただいてきました。「おぉ地モノだぁ!」
また夜の楽しみが出来ました。ムフフ・・・。
バサラに5月の連休明けの予約をした際に、奥様から嬉しいお知らせがありました。
ゴールデンウィークの期間中のみ、試しにランチ営業をされるとのこと。
通常バサラは夜のみの営業で、「勿体無いなぁ・・・」と思っていただけに、大歓迎です。
ランチ向けにどんな創作メニューが用意されているか楽しみです。
メインはパスタかもしれませんが、きっといくつもの“驚き”が詰まった料理が手軽なコースランチとしてサーブされるのだろうと思います。
「うん、絶対に行かなくっちゃ!」
ただ連休中はリンゴの花摘みの最盛期のため、なかなか時間が取れませんでしたが、最終日の朝、明け方に一雨降ったこともあり、露っぽいのが乾くまでは作業は無理と(いうことにして)、連休中出られなかった買い物などを済ませた後にバサラへ回ってみました。
11時半開店の5分前でしたが、快く座らせていただきました。
ランチメニューは5種類ほど。全てにフレッシュサラダが付いています。
ランチプレートは何種類かの料理が載せられていて女性に向いてそうですし、創作料理のバサラを知るのにお薦め。また昼らしくカレーもあり、バサラ風の味付けや如何に?と興味もありましたが、前日自宅でキーマカレーをお昼に食していたこともあり(また外食でカレーを食べるのは、インド料理と決めていますので)、我らのチョイスは、奥様がその日の魚料理のスズキのポアレ(1600円弱)と私がマグロのづけ丼花ワサビ添え(約1100円と大盛りが同1500円)。どちらもバサラらしく美味しくいただきました。づけ丼の椀物(地ハマグリと魚の煮出汁とのこと)が何とも言えぬ品があり美味でした。
幸い期間中の評判も良かったようで、お二人で相談して、「場合によれば続けようかと思っています。」と仰るので、「だったら、せめて週末だけでもランチ営業をすべきですよ!」と、もろ手を挙げて賛同しました。
どうやら、松本での週末ランチの楽しみが増えそうです。
バサラは食材にも拘るので、ランチとしては決してお安くはないかもしれませんが、夜の料理を想像するには先ずランチを試されたら如何でしょうか。
【追記】
先週例会で夜おじゃましました。少々飲みすぎたのと会話に弾み、料理の写真を撮るのを失念しました。
おぼろげな記憶を辿ると、菜の花と鯛の和え物のお通しに始まり、コゴミとホタテの和え物が美味でした。また地元のブランド豚に添えられていたワラビのソースや、白身魚にはコシアブラのソースが掛けられていたり(中華風餡かけ?)と、旬の食材を使った如何にもバサラらしい季節の創作料理で独創的でした。
事前に「皆“年寄り”なので、量より質で、出来れば和テイスト中心に」と無理をお願いしてあり、皆「今回も良かったぁ!」と満足してくれました。幹事冥利に尽きます。
しかし、良く飲んだなぁ・・・。奥様も呆れてましたっけ。
酔う前に伺ったら、結局週末(土日)のみランチ営業をすることに決められたそうで、「そりゃ、良かった!」頑張ってください。
ところで、前回パスタが無かったので理由をお聞きしたところ、
「周辺でも色んなお店がランチ・パスタを出されているので・・・」
「いや、バサラのパスタなら十二分に勝負できますって!」
「そうですか?じゃあ考えて見ます」とのこと。
バサラは、旬の食材のあしらい方にいつも感心させられますので、どんな季節のパスタが出されるのか楽しみです。
ただ、この日の〆にも出た裏メニュー的手打ちうどんは、準備に時間が掛かるので夜のみだそうですが、そうでしょうね。
五月連休明けに、南から湿った空気が流れ込んで珍しくまとまった雨が降ったこともあり、この冬は降雪量が多く真っ白かった北アルプスもさすがに雪が融けて黒い地肌が現れてきました。
この日は、抜けるような五月晴れで雲ひとつ無く、北アルプスがキレイでした。行楽日和です。
峰々の雪も大分消えてきて、常念岳の雪形、徳利を持つお坊さんの形をした「常念坊」が現れてきています。
また駅から見ると、真っ白かった乗鞍も少しずつ雪解けが進み、いつの間にか黒い山肌が見え始めていて、アルプスの峰々も冬山から夏山の装いにゆっくりと衣替えです。
この頃、アルプス公園から眺めると、安曇野は田植も終わり、水が張られた一面の田んぼがまるで大きな湖のように拡がっています。
写真は、アルプス公園の北にある同じ城山々系の芥子坊主山に近い、いつものビューポイントからの常念と安曇野の眺めです(5月15日撮影。なお画面中央の赤い屋根は、数年前にTVドラマ化された『電池が切れるまで』の舞台、豊科にある県立子供病院です)。
麓の穂高や堀金に行くと、田植えが終わったばかりの水田に、常念がきっと大きな写し絵の如く鮮やかに映っていることでしょう。
今年の五月連休は、朝ドラの『おひさま』効果か、安曇野のわさび田や松本城などは例年以上の観光客で賑わったそうです。松本城などは、天守閣への見学が3時間待ちだったとか。ありがたいことです。
風光る4月から、風薫る5月へ。
信州は、今一番爽やかな季節を迎えています。
芝焼きした芝生ガーデンも芝芽が出てきて、茶色から緑色に日に日に濃さを増しています。
我家の庭もすっかり春らしくなりました。
松本でも、桜に代わって街路樹の紅白のハナミズキが目を楽しませてくれました。我家の紅白のハナミズキは、今年は残念ながら花が少なめでした。
先週は久し振りにまとまった雨が降り、庭木や果樹にも恵みの雨になりました。木々の緑も生き生きとしています。
新緑のこの季節は、生命が一番輝いて、見ているこちらまでウキウキしてくるようです。青葉若葉から元気をいただきましょう!
今回の現地からの震災報道(特に朝日新聞)で最近感じること。
以前は殆ど無かったと思うのですが、現地の方々のコメントがそのまま方言混じりで書かれているのを良く目にします。
今までは、仮に取材で方言を話されても、恐らく記事にする時にわざわざ標準語に書き直されていたのだろうと思いますが、今回は方言がそのまま使われているような気がします。
そして、それがまた実にイイんですね。現地の方々の気持ちが、直接聞いたかのように読み手にそのまま伝わって来る気がします。
きっと記者の方や新聞社も、被災地の方々の様子やお気持ちを伝えるには、今回は言葉そのものを出来るだけそのまま活字にしようと決められたのだろうと推測します。
東北弁の持つ素朴な暖かさ、ぬくもりがそのまま活字になっているようです。その意味で、震災の状況とは別に、その地方地方の文化でもある方言という言葉の持つ意義を今回改めて認識させられた次第です。
そして、その意味では「頑張れ!」じゃないんですね。やっぱり「がんばっぺ!」なんですね。
被災地ではない我々がおこがましく「頑張れ」と言うのではなく、東北の皆さんが自分たちの言葉で、自らの意志で「がんばっぺ!」と言えるようになるまで、ずっと支えることが重要なんでしょうね。
活字になった方言からそんなことを感じました。
だから我々信州人も、少しでも現地を支えられるように、
「ズク出して頑張るずら!」
夜蕎麦が食べたい時に、また県外から来られたお客さまを信州らしい郷土料理でもてなしたい時に、蕎麦の人気店は何故か夜は営業しないので、これが意外と苦労します(まあ、他に「これは!」という郷土料理が無いこともありますが・・・)。
岡田六助の「月の蕎麦」が冬期間暖房工事とかで夜間営業していなかったこともあり、最近の我家で「夜は蕎麦!」という時は、専ら“蔵の街”中町の「草庵」とその姉妹店「井(Say)」(井の方がカジュアルです)。
ただ、悪く言えば“バカの一つ覚え”的なので、ちょっと違う所も開拓しようと家内と行ったのが、松本駅前にある“蕎麦居酒屋”と称する「蔵のむこう」。
実は、以前県外からのお客さまとの会食の際にネット検索し推薦するも、
「えーっ?居酒屋じゃあネェ・・・」と敢え無く却下された店。
今回は、歩くのが嫌いな奥様向けに推薦し、駅前徒歩1分?に心動かされたのか賛同いただきました。
そこで、駅裏(アルプス口)の自分の月決め駐車場に車を停めてから、(昇り下りとも幸いエスカレーターがあります)自由通路を通って東口(お城口)へ抜けて、駅前のローソンの2軒隣の新伊勢町通沿いにある蔵造りの建物で大きな提灯が目印です。
予約無しで行ったのですが、オフィスがお休みの日曜日でまだ早かったせいか幸い空いていて、カウンターではなく小上がりへ。
居酒屋らしい定番メニュー(例えばオニオン・スライスなど)の他に、馬刺し(部位によって何種類も)、焼きなどの馬肉料理、そして信州らしい郷土料理(地元でB級グルメとして力を入れている山賊焼きも)や手打ち蕎麦と、品揃えは「井」よりもかなり豊富。どうやら〆に蕎麦が入ったコース料理もあるようです。
信州高原野菜のどっさりサラダ(レタス中心ですが、確かに量は半端ではありません)、塩イカ、揚げ出し豆腐、馬刺しの盛り合わせ(地物!)をオーダー。
地酒の種類も豊富でしたので、ビールは一杯だけにして、松本の地酒「大信州」の蔵出し純米と「笹の誉れ」の純米吟醸。
お店の地酒投票で2位評価というのに惹かれて初めて飲んだ笹の誉れ。
新橋近くに蔵があり、酵母にジャズを聴かせる蔵として昔から知られています。ただ、個人的にはちょっと甘すぎて、いつものスッキリした大信州がやっぱり好みでした。因みに1位は大信州の別の銘柄(純米吟醸)とのこと。
郷土料理には、(我々の食指は動きませんが)珍味の蜂の子(佃煮)やイナゴ(甘辛く炒って、そのままの姿で出てきます。そう言えば地元のスーパーでも売ってましたっけ・・・!)もメニューにありました。季節限定、ワサビの花のおひたしも(これ、お薦めです)。
塩イカは松本ならではの一品で、昔の家での冠婚葬祭や客呼びの際の定番料理。ただキュウリが輪切りでないのが、ちょとなぁ・・・。でも、「こんなの料理じゃない!(山国信州人しか食べない)」という評価もある中で、メニューにおいてあるだけでも地元民としては嬉しい限り(実際は塩抜きしたイカとキュウリの醤油揉みですが、こちらは上品に三杯酢で締めてあります)。
「しかし、ホント旨いなぁ!♪」
全体的に一品一品の量が多く、良心的に感じます。
〆には辛味大根と普通のざる蕎麦を注文。辛味大根は、本場高遠同様に、大根おろしと焼き味噌も一緒に薬味で出てきますが、個人的には味噌よりもそばつゆが好み。ただ「安曇野・翁」に比べると、辛味がちょっと弱く感じました。
蕎麦は二八のようです。蕎麦の香りは余り感じられませんでしたが、夜これだけ食べられれば十分納得、満足です。家内が食べ切れずに私が残りもいただいて、最後に蕎麦湯も飲んでこちらも満腹です。
終わる頃には、小上がりもほぼ満席になりました。
家内も満足した様子で、その後また行きたいとのこと。
「井(Say)じゃなくてイイの?」
「メニューの品数が多いから・・・♪」
なるほどね、確かにその通りです。接客も良く、これなら帰省してきた娘たちの蕎麦のリクエストの時や、県外からのお客さまを気軽にお連れするのに十分合格(少し格式張った会食には、やはり「草庵」でしょうか?)。
少々賑やかですが、居酒屋ですからこんなモノ(静かに楽しみたいという方には「井」が良いかもしれません)。
「蔵のむこう」では、(個人的には)何と言っても馬刺しが絶品、特にお薦めです。
写真は、馬刺しの2種盛りとざる蕎麦です。2度目に伺った時に空いていたカウンターで撮影。さすがに連休でしたので、観光客と思しきお客さんで結構混んでいて、程なくカウンターも満席になりました。
中にはお一人で、珍味盛り合わせ、馬刺し、山賊焼きに花ワサビのおひたしと蕎麦をオーダーされる方も。しかも、お酒は岩波とか・・・おぉ~♪
しっかりと研究されて来られたようです。何だかこちらまで嬉しくなりました。
どうぞ、信州松本の郷土料理を楽しんで行ってくださーい!
そのため、いつもなら4月29日の緑の日から始まる摘花作業も、今年は先ず蕾の内からでも出来る2年枝から始めて、中心花だけを残す一輪摘花は、4日から始めました。
JAからの作業通信によると、木によっては昨夏の高温の影響か、着花が極端に少ない木や枝が見受けられるとのことですが、当園でもそうした木が数本は見られます。
5日からは、今年も妹たちも手伝いに来てくれました。また、今年は例年になくミツバチが花に飛んでいます。ありがたいことです。
写真は、ほぼ満開になった当園の様子と、ふじと陽光の花と蕾。種類によって花や蕾の色が違い、ふじは白っぽいのに陽光は実と同じように蕾が赤紫色をしています。そして、一輪摘花(真ん中のしっかりした花だけを残して周りの花を全て摘んでしまいます)で、樹下に絨毯のように落ちて拡がった花びら。そして、リンゴの花に来てくれて一生懸命作業(リンゴは虫媒花です)をしてくれているハチさんたち。花にお尻が隠れていますが分かりますでしょうか。
最後は、摘花作業後のリンゴの木と、これからの満開のリンゴの木。一目瞭然です。
残念ながら全員就職した娘たちは、仕事の都合で今年は帰省できませんでしたが、妹一家の応援で、連休中の作業も進み、お陰さまで8割方摘花作業が終了しました。
白く彩られた周囲のリンゴ園でも、この時期は家族総出での摘花作業が行なわれています。
今年はリンゴの開花が遅れていることもありますが、五月連休中の恒例行事で、いつもの園芸店へ家庭菜園用の野菜苗とハーブガーデン用のハーブ苗を求めに行って来ました。
リンゴ園とブドウ園の間の野菜畑は、既に果樹園用で余った堆肥を入れてトラクターで起こしてあります。
今年も、いつものようにキュウリ、トマト、ミニトマト、ナス、ピーマン苗を購入です。面倒くさいけど、今年はマルチを敷こうかなぁ・・・。
また、これまで様々なハーブを植えましたが、ハーブティー用にと植えたカモミール、レモンバームやミントは全く人気が無く、またセージやローズマリー、ディルなども殆ど料理に使われず、最後は蔓延って藪のようになったミント類に懲りて、愛想を尽かした奥様が園芸店に依頼してフラワーガーデンにリフォームしてもらい、残った極小スペース2㎡を全て食用のハーブガーデンとしています。
そして、今回はバジルを2株と、残りは全てルッコラ(ロケットサラダ)ガーデンとすべく8株を地植えしました。
また、奥様から「すぐ採りに行けると便利なので、ベランダで育てて欲しい!」というリクエストにお応えして、パセリとバジル、コリアンダーをプランターに1株ずつ植えました。
そして、今年も懲りずに、クレソンは水耕栽培に挑戦です。
昨年は茂ったところで青虫さんたちに裸にされてしまい、後から防虫網を自作しましたので、最初から使える今年は大丈夫!かなぁ・・・?
ハーブブームも去り、園芸店には最近クレソンが見当たらない(本当は、地植えの出来るアメリカンクレスが育て易いのですが)ので、今年もスーパーからサラダ用に売っているクレソン(ウォータークレス)の束を買って来て、水に活けて根を生やしてから水耕栽培用のプランターに移植します。数日で根が少しずつ生え出しました。
全くの無農薬栽培で、水遣りと、ルッコラとバジルの花芽を取るくらい。植えただけで殆ど世話もしませんが、我家ではゴマの味がするルッコラはサラダとして大活躍です(昨年4株植えても足りないほどでした)。
また、束で買っても使い切れないパセリも、1株家にあると少しずつ摘んでは刻んでスープやピラフなどに掛けられますし、市販品に比べて味が濃くて美味しくてビックリする程です。
3月9日のBBCフィルとの松本公演で案内のあった、佐渡裕指揮ベルリン・ドイツ交響楽団(DSO)の2011ジャパンツァーのオープニングとなる松本公演(10月22日 長野県松本文化会館 15時開演)。
来日公演のスタートが松本からなんて普段あり得ないので、意気込みに溢れた演奏が期待できそうです。
そして、先月4月21日から先行予約が開始されました。
3月9日の公演ではS席のみ特別先行予約とのことでしたが、同じ29日に音文でOEKがあるのでS席は断念し、21日からはS・A席のみ先ずは受付で、本当はB席で構わないのですが、B席だと抽選外れの恐れもありそうなので、今回は止む無くA席にしました。
BBCフィルに続いての佐渡裕指揮の演奏会ですが、必ずしも“サドラー”という訳ではなく、ドイツのオケとプログラムに惹かれたのがその理由。
松本公演のプログラム(Bプロ)は、序曲レオノーレ3番とモーツァルトの23番のピアノ協奏曲、そしてチャイコフスキーの交響曲第5番という構成。因みに、Aプロはベトナナ(ベトシチとも)がメイン(ピアノ曲はラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」で、これもイイですね)のようですが、今回は5番で良かったな。
と言うのも学生時代に生まれて初めて買ったLPがチャイコの5番でした。彼の6曲の交響曲の中で一番好きな曲。演奏は、カラヤン指揮のBPO(EMI盤)。特にカラヤンを崇拝していた訳ではありませんが、独グラモフォン中心に何度も録音をしている中で、これは間違いなく名盤でした。
これまで5番を生で聴いたことはなく、特に第4楽章は金管が華麗に主題を奏で、豪快にクライマックスに突き進んでいきますので、佐渡さん向きの選曲だと思います。今から楽しみです。
駅伝部育ての親であった両角監督が母校東海大の駅伝監督就任のため退任し、教え子でもある高見沢コーチが4月に監督へ昇任した佐久長聖高校駅伝部。
毎年全国から強豪高が集まり、その年のシーズンを占う前哨戦ともなる3月20日の伊那駅伝も震災で今年は中止となったため、新チームの様子も分からず、その後地元新聞にも記事も無く気になっていました。
地元紙信濃毎日新聞報道での、この4月23日に松本の県営陸上競技場で行われた長野県陸上春季大会。
3000メートル(高1・中3)で佐久長聖の1年生高森選手(千葉県出身)が大会記録を更新して優勝し、5位までを長聖の選手が独占。
5000メートルでも、記録は平凡ながら新チームのエース両角選手が、有力チームが県内には無いとはいえ、大学・社会人選手を抑えて優勝。
特に高森選手は、当日の松本は風雨がかなり強かった筈で、その中で自己記録を更新し、しかも上野、佐藤悠基、村沢選手などの長聖の歴代エースたちの1年生時代よりも速いのですから、今後の成長が楽しみです。また彼に続いた今年の1年生も粒揃いかも?と、今後の育成に期待します。
また昨年12月の高校駅伝では本来のエース区間を走れず、またその後の2月の都道府県対抗駅伝も故障で欠場した両角選手は故障が癒えたのでしょうか、エース復活に期待大です。
新監督の下、これからのトラックシーズン、夏場の走り込みと、苦しい練習を乗り越えて、12月の都大路に向けての新生佐久長聖高校駅伝部に大いに期待しています。どうぞ、怪我だけはしないように頑張ってください。
時同じくして、兵庫リレーカーニバルの1万メートルで、東海大村沢選手が日本人1位(ケニア人選手が6位まで独占しての全体7位)での28分0秒78と、惜しくも世界陸上標準記録突破はならなかったものの、夢の27分台にもう一歩、いや半歩。長聖OBも頑張っています。
五月の声を聞き、春爛漫から若葉の候へ。そろそろ春も終わりです。
毎日のチロルとナナの朝の散歩の道すがら、見つけた我家周辺の里山の春の風景から。
また、蟻ヶ崎台へ上って行く途中の白いボケの花(4月23日)。赤は良く見掛けますし、野山にも自生していますが、白いボケの花は珍しいのではないでしょうか。そして同じく桃の花(同)。
また、住宅街の或るお宅の道端の花壇に植えられていた水仙。見慣れた黄色とは異なり珍しい配色で優雅です(4月26日)。
そして蟻ヶ崎台の公園の桜と小梨(4月23日)。少し高台なので桜はちょうど満開でした。
ここは、宅地化される前から、高原風の雑木林が広がっていて市内が一望できるので、個人的には子供の頃から気に入っていた場所でした。今では地元の方々の憩いの場所でしょうか。
連休に入り、チロルとナナを連れて早朝のアルプス公園に行ってみました。散り始めた松本最後の桜です(4月29日)。家内は高遠の桜よりも、アルプス公園の方が開放感があって良いそうです。確かにそうかもしれません。
春遅い信州では、一斉に花が開きますが、今年はどれも10日前後遅め。
一応順番としては、梅が真っ先に春を告げ、主役の桜が咲くと、少し遅れて桃、梨、リンゴと次々に果樹が開花して、果樹園の拡がる里山が花で埋まります。
ここで梨が満開になった果樹園(4月29日)。例年なら4月末には開花しているリンゴですが、漸く蕾が膨らんで来ました(4月30日)。
今年は、連休終盤にならないと花摘み(摘花作業)が始められないかもしれません。