カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 今の状況を考えれば、節電などは当然です。
ただ、電源の周波数(50/60サイクル)の違いで、東日本へは松本市郊外の朝日村にある新信濃変電所(60万kw)など、試用運転中を含めても全国に3ヶ所しかないという変電所で100万kwしか変換出来ないので、変電施設が拡充されない限り、将来的な資源節約への省エネ意識向上には役立っても、当座の東日本の電力不測に対しては、せっかくの“一億総節電“も精神面だけで実効性が上がっていないことになります。
同様に、日本人の横並び意識で、何だか全てがダメ、止めようになっての自粛ばかりでは元気も出ず、却ってこの国の経済が萎縮し、ひいては被災地の復興が更に遅れてしてしまうのではないでしょうか。
その意味で、いち早く激励のメッセージを発信して震災直後の混乱の中で予定通り来日し、大好きな日本のために「私に出来ることは音楽!」と公演を行ったシンディ・ローパーに対し、一部には批判もあったそうですが、彼女のファンでも無い私も大拍手です。

 節電に関しても、例えば冬暗い内に散歩に出ると自販機の余りの明るさに唖然とします。まるで本が読めるほど。本来は、その存在と商品確認が出来れば十分な筈で、今回節電意識でもし暗くしたのなら、おそらく全国に何百万台とあるであろう自販機のこうした節電などは、今後もずっと継続すべきです。
 飽食の時代と言われ、いつの間にか日本人の持っている美徳のDNAを忘れてしまっている我々一人ひとりが、今回を契機にもう一度“勿体無い”を思い起こすべきではないでしょうか。
子供の頃、今は亡き祖母から、茶碗にご飯粒が付いていると、「一粒のお米だって収穫するには一年掛かるダヨ!」と良く叱られたものです。

 その上で、何でもかんでも全て自粛ではなく、必要なモノは(出来れば東北由来の国産品を)買い、やるべきをやり、その結果でこの国の経済を回し循環させることで、被災地にも必要なモノやカネが送られ、その結果雇用を生み出すことが何よりも必要なのではないでしょうか。

 嘗て耐え難きを耐え、忍び難きも忍び、そして、例え衣食足り「ぬとも」礼節を知る民族だからこそ、今回の震災で再び思い起こされたその意識を大切にしつつ、でも自粛しないで、萎縮しないで、
やるべきはヤロウ!買うべきは買おう!行くべきは行こう!
・・・と思っています。