カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
次女の新しい住まいは、京成・JRそれぞれの成田駅から成田山へ続く表参道。風情ある街並みが続きます。
成田の第一印象は、坂の街。
NEXで通過するだけでは分からなかったのですが、駅周辺を歩いてみると段丘上に位置しています。最初河岸段丘かと思いましたが、それらしき川もなく・・・。盆地と山に囲まれた信州人には馴染みの薄い、これは台地だと漸く思い至りました(そう言えば中央線の日野駅周辺も段丘状ですが、武蔵野台地でしょうか。ここ成田は北総台地とか)。
そして空港を別にすれば、成田山で発展した門前町らしく、駅周辺と参道沿いに古い商店街があるだけ。人口12万人という市の規模からは不釣合いと思えるほど立派な市庁舎と空港に近いためビジネスホテルが幾つかあることを除けば、普通駅周辺に見られるデパートは勿論、スーパーも殆ど見当たらず、個人商店が軒を連ねています。しかも、刃物屋さんなど昔ながらのお店以外は、成田山詣での参拝客相手なのか、やたらと食べ物屋さんと土産物屋さんが多い。それも、印旛沼名産の鰻を売り物にした古くからの食堂や、同じく淡水魚(小さな魚は「ざこ」との表記。雑魚の種類を聞いたのですが、店のオバチャンも知らないとか)の甘露煮や佃煮屋さんとかに混じって、タイ、インド、メキシコ、ブラジルといったエスニックなレストランも多く見られます。
そして参道を歩く人たちも、海外からの観光客か、或いは空港関係で働く、若しくは外国キャリアのクルーの人たちか、やたらと外国の方が目立ち、何だか江戸時代からの古い街並みにインターナショナルと言うか、マルチナショナルな不思議な雰囲気の漂う街で、改めて成田が日本の空の玄関であることを認識させてくれます。
結局買出しは、カーテンの止め具やらキッチン用品やらの生活用品も食料品も、郊外の巨大なショッピングモールへ行くしかないようで、駅から直行バスが15分間隔で運行されています。
片付けも一段落し、せっかくなので引っ越し祝いを兼ねて夕食は近くのお寿司屋さんへ。
千葉は銚子に代表されるように海が近いせいか、必ずしも有名店ではないのかもしれませんが、ネタが新鮮で大きく、しかもビックリするほど安くて感動モノでした。
2月に長女たちが、「最近評判の行列店なんだよ!」とわざわざ先に順番待ちで並んでまでして連れて行ってくれた、渋谷マークシティーのお寿司屋さんも、確かにネタも新鮮で東京とは思えぬほどの値段で感激しましたが、ここはそれ以上です。
特にイワシ(マイワシでしょうか)など、今まで食べたことが無いくらい新鮮で生臭さが全く無く、しかも脂が乗って甘く感じます。魚偏に弱いと書く「鰯」というその名の通り、鮮度が命。また椀物の白味噌仕立てのイワシのツミレ汁も、信州では絶対に食べられない美味しさでした。
信州からですと、東京と違い早々は来られませんが、娘の所に来る楽しみが増えました(寿司が目的とは言えませんが・・・)。
他にも興味を引く店が幾つかあって・・・うーん、ここは奥が深そうです。
成田山表参道-古くて新しい世界が同居するような、風情漂う素敵な街でした。