カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
今回ほど、家族の絆、そして人の繋がりを感じさせることはない、そんな感じがしています。
ラジオや新聞や、そしてTVなどの報道で気になった話。
被災地ではない地域のお母さんからのメッセージで、家庭で節電協力の話をしたところ、幼い兄弟がいつもは真っ暗だと怖がって泣いてしまうのだそうですが、その夜は真っ暗にして寝ていたそうです。
自分たちに出来ること、今この国の人間は老いも若きも、皆一人ひとりが自分なりに考えているのではないでしょうか。
「肩揉み隊」を結成し、避難所のお年寄りに肩叩きや肩揉みをする避難所の子供たち。
また手作りのゲームで、退屈しがちな避難所の小さな子供たちを遊ばせる避難所の高学年の子供たち。
制度創設後初めてという予備自衛官の招集に、津波に襲われた自宅の片付けに中に辞令を手渡され、「ご自宅がこんな状態でも行かれますか?」と聞く記者に、
「もし今行かなければ一生後悔しますから。」
一緒に瓦礫を片付けていたお母さんが、
「後は私が頑張るので、お役に立ってきてください。」
昔の印象が悪すぎるので誰も使いませんが、正に「お国のため」という古いフレーズが思い出されます。
言葉少なに「任務ですから」と、危険な作業に立ち向かう自衛官や消防隊員。
世間からの批判を浴びながらも、現場では懸命に危険な作業を続けている同じ電力会社の社員も大勢いる筈です。
そして、原子炉への放水作業後、東京消防庁の精鋭を集めたハイパーレスキュー隊の、涙ぐみながらも自身の思いを秘めた記者会見。
「今回の出動にご家族は?」との記者席からの問い掛けに、現場で指揮をした小隊長が、地震発生後自分たちの出番が必ずあると家にも帰らず訓練を続け、いざ福島原発への放水に出動すると決まり、ご家族にそれをメールで伝えた後の奥様からの返信。ただ一言、
「日本の救世主になってください。」
正に指揮官の妻。
昔見たアルマゲドンを思い出しましたが、決して映画の中のフィクションではなく、現実にこの国で起きているという事実の重さに、国民の一人として姿勢を正す思いで涙を禁じえませんでした。
一方で、「放水を止めたら処分する!」と消防隊を恫喝まがいの強制(一部報道は「圧力」)をしたという経産大臣(3月22日産経新聞)。
時々その言動で物議を醸す都知事ですが、今回はその政府高官の発言への抗議に、東京消防局を統括する責任者として官邸に怒鳴り込んだというのも、首相が電力会社へ自ら怒鳴り込んだとういうパフォーマンスとは異なり、理解できます。
危機管理に当たり、今、この国はそれぞれのリーダー・指揮官の姿勢や資質が問われています。その一番は時の政府の最高責任者に他なりません。
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