カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
日曜日のお昼過ぎ、長女との母娘水入らずの旅行から戻る家内を迎えに、松本駅に行きました。
お土産含めて荷物がたくさんあるので、ホームまで迎えに来て欲しいとのことで、早めに着いて指定号車の所で列車の到着を待ちました。
スーパーあずさが到着する数分前に、お揃いの作業着に身を包んだ年輩の女性の皆さんが、それぞれの号車のドア付近に整列して待っています。
おそらくJR東日本の子会社?であろう、社内清掃をされる年輩のパートの「おばさん」方です(因みに、夜は、勤務時間やシフトの関係か、或いは別の会社か、作業着も違う「おじさん」たちです)。
見慣れた藤色の下りのスーパーあずさが、定刻通りに13号車を先頭に松本駅のホームに滑り込んで来ました。
すると、社内清掃の皆さんは、ふかぶかと一斉にお辞儀をして、到着する電車(乗客)を迎えるではありませんか。しかも、その“45度”のお辞儀は、最後尾の1号車が来て列車が停止しドアが開くまで、微動だにせずに続いたのでした。
いつもあずさに乗って終着の松本駅に帰ってくる時(殆ど夜間ですが)は、それほどホームの様子を注視しているわけではありませんので、そんなことが行われているとは全く知りませんでした。おそらく、乗客の誰も気が付かないかもしれません。そして、それは単に作業マニュアル通りの所作なのかもしれませんし、もしかしたら、松本駅だけではなく、どの終着駅でも同じように行われているのかもしれません。
しかし、じっとお辞儀をして佇んでいる皆さんの様子を初めて目にし、仮に儀礼的であったとしても、その姿からは、出迎えの、或いは乗車への感謝の姿勢が感じられて、何だかとても心が暖かくなりました。
「そうか、こんなことが毎回毎日ホームで繰り返されていたんだ。」
一人だけで感じ入っているのが何だか勿体無くて、共有させていただきたくなりました。
特急あずさで終着の松本へ来られる際は、松本駅到着寸前、ほんの少しホームを注視してみてください。
きっと、黄色いヘルメットと藤色のユニフォームで、45度の姿勢で出迎えてくれる「おばさんたち」がいらっしゃる筈です。