カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
横浜に住む母方の叔母が、先週の三連休の最終日に、実家のお祭りに合わせて今年も帰省して来ました。一年振りの里帰りです。
母と松本駅で出迎えて、昼食へ。
母の“たっての希望”で、緑町にある老舗蕎麦屋『こばやし』へ行くことに。信州の年配者は、天婦羅が無いと満足しないだろう(第137話参照)と『蕎麦倶楽部・佐々木』(第31話参照)の前を素通りして二軒隣です。
近くの駐車場から歩いていくと、驚いたことに店の外には20人近い行列が・・・。そこで大名町通りにも支店があった筈(駅のすぐ近くにも支店がありますが、そこは小さめ)と行くと、いつの間にか無くなっていて・・・。諦めて母の実家近くの「石挽き蕎麦」へ行こうかと思いましたが、どこでもイイヨと言いながら「もう何年もこばやしで食べてないねぇ。お父さんに連れて来てもらったのはいつだったかねぇ・・・」などと母がブツブツ言うので、「ンもう、行けばイイんでしょうが、行けばぁ!」とまた逆戻り。すると、途中で20人ほどのツアーらしい団体客の皆さんとすれ違いました。ああ、それで・・と、今度は程なく座ることが出来ました。
店の外には、順番待ちのお客さんのために、冷水で冷やした人差し指大の“赤ちゃんキュウリ”(モロキュウには最高です)がタライに100本近くも。横には塩と味噌が器に入って添えられています。(夏季限定の?)グッド・アイデアです。
叔母が一本いただいて「あぁ、信州の味がする!」と喜んでいました。
ん?キュウリの味って産地で違うんだっけ・・・?
私自身は「こばやし」に来るのは子供の頃以来、40数年振りでしょうか?
多分四柱神社のお祭り(10月初旬の神道祭)の時に両親に連れられ、妹と4人で食べたような。揃って麺好きなこともありますが、昔って、たまの外食では蕎麦やラーメン(支那そば)がご馳走だったよなぁ・・・と感慨深いですね(「3丁目の夕日」的世界です)。
さて、50席近くもあるお蕎麦屋さんとしては広い店内は満席で、確かに団体さん向けかもしれません。この三連休、市内は観光客の皆さんで結構混んでいます。
こばやしでは、二八のざる蕎麦(昔ながらの四角いせいろが2枚重ねで一人前1300円。他店では一枚で、2枚頼まないとお腹一杯にならないので、あながち高いとは言えません)には、薬味としてネギと大根おろしと一緒に小振りの生ワサビが芋のまま出され、小さな鮫皮の卸がねでお客さん自身がすりおろします。
まだ秋の新蕎麦前なので、蕎麦の香りは残念ながらあまりしません。
うーん、蕎麦としては普通かな? 個人的にはやっぱり安曇野・翁がイチオシですね。
信州人のお年寄り二人は、予想通り“天ざる”(一枚半ほどのお蕎麦と天婦羅で1600円)です。天婦羅が無いので、翁や野麦へは連れては行けません。
お隣では、山から下山されたばかりらしいグループの皆さんが、馬刺しや山女、葉ワサビと言った信州らしい一品を頼んで、下山を祝って乾杯をされていました。無事で何よりですね。確かに、ここはソバ前を楽しむには一品も多くてイイかもしれません(夜8時まで営業とか)。また、近くの若いカップルも松本の地酒「岩波」の熱燗?をご注文。おっ、分かってらっしゃる。岩波、地元のオジ様方の晩酌銘柄です。個人的には、松本では「大信州」の純米かな・・・。
さて、二人を実家に送り届けた後、翌日は実家から戻って来て母宅に叔母が泊まるので、その日のうちに明日の献立を準備です。ただ平日なので、凝った料理は出来ません。
また横浜に勝るモノは無いので、信州らしい食材をと、松本で一番美味しい(と個人的に思う)生の馬刺しと、合わせて自家製の味噌漬の豚肉をいつものお肉屋さんから買ってきました(自家製ソーセージと、暇な時にしか作らないというメンチも)。いずれもなかなかの逸品です(メンチカツは、母も実家に行って居ないので、その日の夕食は簡単にと、家内と二人でいただきました)。
待つ間、ご主人(松本交響楽団員)とOEK(第194話参照)のアンコール曲(松響の指揮者をされている丸山先生の編曲版)について暫しクラシック談義です。
さてと、他にもう一品信州らしいモノ、ウーン何か無いかなぁ・・・。塩イカ?