カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

(前話に引き続き)
 展示の中では、やはり、何とも穏やかなお顔をされた法隆寺の国宝夢違観音が素晴らしく、その前から暫し動くことができませんでした。
また、同じく国宝の室生寺の釈迦如来坐像。木像で存在感ありながら優しげな眼差しのお釈迦さまです。
 そして、ひときわ存在感があったのは、アフロヘアのような頭をされた東大寺勧進所阿弥陀堂の五劫思惟阿弥陀如来坐像(重要文化財)。
落語でお馴染み『寿限夢寿限夢五劫の擦り切れ・・・』の中に出てくる五劫と同じで、もの凄く長い時間修行をされた結果という何とも大業な頭髪とは対照的な、コケシのように愛らしいお顔が印象的なこの仏さまは秘仏であり、年に一度だけ開扉される10月5日にしか東大寺でも見ることが出来ないのだとか。特別展ならではで、ありがたいことです。
そして最後に、唐招提寺の如来形立像(重要文化財)。お顔と御手が無く、まるで古代ギリシア彫刻を思わせるような美しい仏像ですが、残念ながら27日からの展示とのことで、この日はお会いすることは叶いませんでした。
(写真は特別展のチラシです)

 不思議なことに国立博物館の特別展などとは違い、それほど混むことも無く、少し待てばゆったりと、またじっくりと御仏たちと正対させていただくことができました。
おそらく仏像の展示に合わせて、絵画展などよりもやや照明を落としたであろう館内は、美術品や文化財を鑑賞すると言うより、そのお寺の本堂の中にいるような感覚で、必ずしも敬虔な仏教徒ではありませんが、自然と手を合わせて心静めて拝観させていただきました。-合掌です。
因みに、この特別展は9月20日まで開かれています。

 さて、時間をかけて見終わり、展示室を出たところにあるミュージアム・カフェで、暫し余韻に浸り休憩です。
家内のオーダーした涼やかなトコロテンをいただいてから、さて、大手町にいる(筈の)娘たちからのプレゼント購入の待ち合わせ指定場所は、何故か新宿高島屋のルイ・ヴィトンだと・・・。えっ、なんで?

 因みに、三越って三井越後屋がその由来なんですね。知らなかったなぁ・・・と、日本橋三越を横目に、「暑いネ!」という家内に、御仏のご加護を受けた私メは、「そなことありまへん、心頭滅却すれば猛暑も涼しおす!」と神田駅まで歩き、新宿へと向かいました。

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