カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 昨年、失敗続きで殆ど食卓に上らなかったクレソンの自家栽培(もしクレソンをご自宅育てたいと思っておられる方は、第94・133・141話での試行錯誤の顛末が、おそらく栽培の参考になるかと思います。マンションやアパートのベランダでも十分栽培可能です)。

 始めたのが遅すぎたこともありますが、結局、昨年は3度ほどしかサラダ用として収穫することが出来ずに冬になってしまい、収支決算は700円の赤字(スーパーで7束も買えたことになります)。でも、試行錯誤の結果、通常のクレソンでも(清流や湧水の水辺でなくても)自宅で十分栽培できることが分かったので、
「今年は、十分“元が取れる”から、任せといて!」
(奥様はフフンと鼻で笑っておられました)。
性懲りも無く、今年も挑戦です。今度こそ!

 そこで今年は、早めに5月の連休明けから始めることにしました。
昨年の後ろめたさもあり、自分のポケットマネーでクレソン(スーパーで売っている普通の料理用:後述注記)を買ってきて、先ずはガラス瓶に入れて、定期的に水を取り替えながら発根させます。

 一方、昨年のプランターは準備万端。
しかも、信州の厳冬期を乗り越えて、小さなクレソンの株が3つ、春を待って芽を出しました。

「やぁ、良く頑張ったなぁ・・・。」
南極で翌年タロー・ジローに再会したような気分・・・と言ったら、大袈裟且つ古過ぎでしょうか?でも、小さな芽を見ていると、そんな愛しさを覚えます。頑張れ!頑張れ!


 一方、スーパーで買ってきた他県産のクレソンは、鮮度が落ちていたのか次第に葉が黄ばんで来てしまい、止むを得ず、数日後別の店からもう一束買ってきました。こちらは県内産で新鮮そうです。2本のガラス瓶に入れて双方様子を見ることに。やれやれです。
(同じ位の束のクレソン。一束目は、仕事帰りに駅前のスーパーで199円、二束目は同じく平日に家の近くのスーパーで148円。そして休日に買出しに行くスーパーでは98円で、鮮度も一番。何でかなぁ・・・?)

 2週間ほど経って、白い根がかなり伸びてきました。ヨシ!今年こそ・・・!?
(同じクレソンでも、左側の写真が148円、右が199円。うーん、やっぱり何か変だなぁ)

 そして、根がびっしりと生えた3週間目の週末に、周囲に水を張ったプランターに移植しました。中には、川縁(べり)と同じように川砂が入っています。

上に伸び過ぎないように一度茎は途中で切って、既にサラダに使ってあります。その結果、所々の枝葉の付け根などから新芽が伸び初めています。そして2~3日おきに水を替え、液肥を混ぜます。
萎れ気味だったもう一つの瓶のクレソンも元気になりましたので、枯れた葉を取って深めの瓶に移して、水耕栽培で試してみることにしました。
 移植して2週間、スーパーで買って来てからほぼ1ヶ月です。
大分新芽が伸びてきました。買った時の葉はもう黄ばんでいますが、その付け根にしっかりと新しい芽が伸びて来ましたので、取り除きました。また砂の中からも、根から伸びた新しい芽が幾つも顔を出しています。順調です。

 リンゴの摘果作業が終わったら、今年は防虫対策の網を、自作でしっかりした木枠で作ろうと思っています。
さて、今年は何回食卓を楽しませてくれるでしょうか・・・?頼むよっ!
【注記】
一般的にスーパーなどで売っているのは、ウォータークレスという種類で、水耕栽培などに向いているクレソン(和名オランダガラシ)。料理用の切れ端が排水と一緒に流れて、川縁(べり)などで自生しているのはこのクレソンです。
他に、アメリカンクレス(ガーデンクレスとも)という地植えが可能なクレソンもあるのですが、一時のブームの時は地場の園芸店にも出回ったものの、最近ではハーブ園でも全く見かけません。この方が普通の畑で地植え栽培も出来、またピリッとした辛味も強かったように思います。
なお、ハーブ園でもウォータークレス(表示はクレソン)のポット苗を売っていたりもしますが、恐らく一つ150円前後するかと思います。むしろ、スーパーで料理用のクレソンを買って、先ずサラダなどに使ってから、残りや茎だけでも繁殖力が強く充分に発根しますので、その方が却ってお得だと思います。
(注記の写真は、水耕栽培中の最初に買った萎れていたクレソン。だいぶ元気になりました)

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