カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
のだめカンタービレ劇場編。
1月に前編(第212話参照)を見て、4月中旬に公開となった完結編である後編を、5月連休に見に行きました。
例年、連休はリンゴの摘花作業の書き入れ時で、この時期はどこへも連れて行ってやれない奥様への、せめてもの罪滅ぼしです(幸い連休前半は、今年は開花が遅れて作業できず)。
前編同様、家族連れや若い方が多い中に、我々より年輩(70代中盤とお見受けしました)のシルバーグレーのカップルが仲睦まじそうに・・・。
いいなぁ、あんな年になっても一緒に映画を見に来るご夫婦って(しかも、「のだめ」です!)。
年を取っても、いつか二人で見に行きたいなぁ・・・ドラエモン!
さて、前編は千秋のオーケストラデビューが中心でしたが、今回は完結編でもあり、のだめのコンサートデビューがストーリーの中心。
使われた曲は、シュトレーゼマンとの共演で、楽壇デビューとなるショパンのピアノコンチェルト(第1番)と、いつか千秋の指揮で弾きたいというラベルのト長調のピアノコンチェルト。
開演前の幕間(あい)に、いつものベトナナとショパンのコンチェルト冒頭のオケ部分が流されていて、ははぁ、なるほど今回は・・・と。
それに、チャイコ、シューマン、ベートーベン、リスト、グリーグ、ラフマニノフなど数多(あまた)のピアノ協奏曲あれど、ラベルを選ぶなんぞ憎いですねぇ。
因みに、個人的には、超絶技巧とは無縁なモーツァルトの第20番がお気に入り。グルダ、ペライア、内田盤とレコードを含めると4枚ある筈ですが、先ずはアバド指揮VPOのグルダ盤(LPとCD)でしょうか。
この20番は、特に第2楽章なんて音符だけなら小学生でも弾けそうですが、音楽性となると・・・。いいなぁ、グルダ。心に染みますね。弾き振りのペライア盤も良かったなぁ(イケナイ、また脱線してしまいました。ここらで閑話休題)。
さて、またベートーベンやモーツァルトのピアノソナタなど、劇中で使われた曲の中で一番印象的だったのは、落ち込むのだめに、まさに暗闇から光が差し込む場面で使われた、リスト「ファウスト交響曲」からの「神秘の合唱」。男声合唱が良かったなぁ・・・。
エンディングの字幕で、確か音楽監修にN響のオーボエ首席でもある茂木大輔さんのお名前があったように思いましたが、いやぁさすがというか、渋いなぁ。
一方、劇中のエピソードとして面白かったのは、のだめのセンセーショナルなデビューの報道が世界を駆け巡る中、のだめのご両親が、佐賀(でしたよね、確か)の実家(野田海苔店)でTVに駆け寄るシーン。ここでのネタ晴らしは、ルール違反ですのでやめておきます。
それにしても、野田メグミは上野樹里の当り役、はまり役でしたね。
しかし、TVシリーズからの完結編である後編が予想(期待?)したほどの大団円ではなかっただけに、まさかの3匹目の“ドジョウ”を狙っていて、番外編なんてことは無いでしょうね。でも、宣伝上手のフジだからなぁ・・・?
因みに、奥様は上映前の予告編で見た、これまたフジの“最後の”『踊る大走査線 The Movie3』を「絶対見に行かなきゃね!」とご自身に言い聞かせておられました。
(「えぇーっ!?」と言ったら、娘と東京で行くからイイそうです。トホホ)
いずれにしても“堅苦しい”クラシックの曲を若い人たちの中に広めた、『のだめカンタービレ』の功績は大ではないでしょうか?
是非、オムニバスではなくて、本物の、しかも、鳴り物の入りの海外からの有名オケだけではなく、出来れば、どこも台所事情の苦しい日本のオーケストラの演奏会に、是非若い人たちも足を運んでもらいたいものですね。