カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
第244話でのTV用には使えなかった大昔の小型スピーカー。
記憶が定かではありませんが、社会人になってコツコツとお給料を貯めて、30年前に初めて買った初代システムコンポ(と言うよりも、今や死語となった“バラコン”でしょうか?)。
市内のオーディオ専門店(松本にも幾つかあったのに姿を消して、AV専門店として今では一軒だけになりました)の視聴室で聴き比べたり、当時のベストバイ・コンポの中からジャンル毎に吟味を重ねて買ったローエンドですが、構成はパイオニアのアンプとトリオ(懐かしいなぁ。まだケンウッドではありませんでした)の確かLSシリーズのスピーカー(そう言えば母屋の屋根裏部屋の倉庫に眠っている筈)・・・etc。
その後、隣の部屋でもスピーカーコードを延ばして聴けるようにと購入したのが、この組立キットのCORAL製フルレンジ一発バスレフ方式の小型ブックシェルフです。
小型とは思えぬほど頑強なエンクロージャーは出来上がっていて、ユニット等を取り付けるだけの自作とは言えぬバカチョンキット(ハンダ付けと吸音材挿入くらいはしたかなぁ?)でしたが、小音量で聴くには充分で結構良い音がしました。
コーラルは当時、フォステクスと並ぶ自作派には有名なメーカーで、そしてユニットだけではなく、その後CORALブランドのスピーカーも出して、マニアの間では結構評判になりました。そう言えば、嘗て一世を風靡しながら消えてしまったオーディオ・ブランドって結構ありますね。サンスイ、アカイ、ナカミチ、そして家電メーカーの各オーディオ専用ブランド・・・etc。オーディオなんて最早中高年の趣味なんでしょうか?
久々に引っ張り出してみたら昔の“虫が疼き”、スワンの横に置いて、いつもの『ジャズ・ベスト』を聴いてみました。少しボリュームを上げて・・・。何となくいつもよりピアノトリオの楽器の定位がハッキリ感じられたのは気のせいでしょうか(二等辺三角形の頂点で聴いていなかったのかも)。四半世紀前のスピーカーとは思えません。スワン同様、シンプルで回路とか余分なものが無いのが良いんでしょうね。
いつものオスカー・ピーターソンの『Cジャムブルース』、そしてグレート・ジャズ・トリオの『マイルストーンズ』・・・。
ハンク・ジョーンズのピアノとロン・カーターのベース、そしてトニー・ウィリアムスのドラムスによる緊迫感溢れるセッションで、シンコペーションを効かせたオフビートのリズムが心地よく響いていきます。