カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
オリンピックが終了しました。しかし、週刊誌も相変わらず喧しいですね。
第231話で「非国民宣言」をして、選定作業中だった開会式を含め、今回は全くと言ってイイほど(ニュース報道を除き)TV中継を見ませんでした。
そんな今回のオリンピックでの新聞報道を読んで、印象に残った選手たちの一言。
(金)メダルを期待されながら、4位に「終わった」地元白馬村出身の女子モーグル上村愛子選手。試合後のインタビューで悔し涙を流しながら「どうして一段ずつしか上れないんだろう?・・・」。
長野オリンピックで、18歳で出場して以降4大会連続出場。7位、6位、5位で、今回のバンクーバーは4位。
前回の金メダリストでも入賞圏外に去る競技者もいる中で、一度として順位を下げることなく、4大会連続で順位を上げている・・・これって凄くないでしょうか?一段であれ、必ず前回を上回る、しかも世界最高の舞台で。これが偉業でなくて何でしょうか?しかも4回とも入賞、世界のトップエイトです。大いに賞賛されて然るべきでしょう。ましてや「メダルが取れずスイマセン」などと謝らずとも・・・。そして、その妻の分まで取り返そうと、イチかバチかで果敢にメダルにアタックしたご主人の皆川選手ではなかったのでしょうか。
むしろ、反省すべきは他種目を含め「メダル確実」のように煽り立て、取れなければ(自分達が煽ったことなど忘れたかのように、今度は本人たちに自己反省を求めて無理矢理悲劇のヒロインに仕立て上げ)懺悔の言葉を引き出そうとするマスコミではないでしょうか?(イケナイ、段々興奮してきた)。
そして女子フィギアの鈴木明子選手。摂食障害を乗り越えてオリンピック初出場での8位入賞。
フリー演技を終えて涙を流してのコメント。「幸せな4分間でした!」
33kgまで体重が落ちてリンクにも上がれなかったという日々の苦しさを、想像はしても他人が本当に理解することはできませんが、こちらまでジーンと来ました。「良かったなぁ・・・」感涙に溢れるトレードマークの大きな目がとても印象的でした。
そして、スピードスケートの女子団体パシュート。選手たちではなく、銀メダル後の日本選手団の橋本聖子団長のコメント。「金メダルのチャンスなんてめったにない。取らせてあげられなくて悔しいです。」さすが、100分の一秒の世界を戦った元銅メダリスト。チャンスはモノにする。勝負というのは、おそらくそうなんでしょうね。僅かコンマ02秒、されど0.02秒。
最後に、その一員である小平奈緒選手。オリンピック開幕直前の朝日新聞長野版の記事から。
去年の夏の水害で幼馴染を亡くした彼女。葬儀に参列できず、遠征から戻り実家にお参りした時に、ご遺族のお母さんにお願いして彼女の遺品であるペンダントを貰って、メダルを霊前に誓ったのだとか。それまで不調だったのが、ペンダントを身に着けて以降好調になり、選考会で優勝しての代表入り。友達と一緒に滑った1000mと1500mは、惜しくも5位続きでしたが、最後のレースで見事約束を果たし、茅野に戻って幼馴染の霊前に報告をすることでしょう。
さて、順位やメダルとは関係無く、“自分を誉めたい”ほどの満足感や達成感の一方で、確かに悔しさや後悔もあるでしょう。アスリートたちの更なるチャレンジに期待します!(しかし期待するなら、頑張れだけではなく、仕分けでカットなんぞせずに、政府もちゃんと支援しなくっちゃ!)。
そして舞台はパラリンピックへ。
身近にも代表に選ばれた選手がいます。オリンピックほど注目されずとも、ハンディと正面から向き合い克服した、彼等も正真正銘のアスリートたちです。
【追記】
日経によれば、長野オリンピックでの剰余金30数億円が、この12年間細々と冬季競技の強化費として充てられてきたそうですが、それも今回のバンクーバー向けで底をついたのだとか。