カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
第92話でご紹介させていただいた、松本の朝6時の音。
『♪故郷』のチャイムに始まり、各お寺の鐘の音が松本の市街地にこだまします。
・・・その筈が、ここ数ヶ月はチャイムの音が聞こえて来ず、耳のせいか、風向きか、まさかここまで不況の煽りか、と気になっていましたが、最近また昔同様に先ずチャイムの音が聞こえ、それから続いて幾つかのお寺の鐘の音が聞こえるようになりました。やれやれです。
ところで、お寺の鐘はてっきりお寺のご住職が毎朝のお勤めで撞かれているものとばかり思っていました。確かに殆どのお寺はそのようですが、家内の知り合いの方のお話によると、その地区のお寺の鐘は檀家のお年寄りの方が毎朝自主的に撞かれているのだとか。
もし、その方がいなくなったらどうするのだろうかと気になりますが、心配無用で、もしそうなると「次は自分が」という方が何人も手を上げられるのだそうです。実際に最近もそうしてキチンと引き継がれ、その後も毎朝欠かさず鳴らされているのだそうです。エライなぁ(ここは信州弁の「大変」の意味ではなく本来の「偉い」の意味で)。
こうして、この寒い冬の朝も止むことなく、毎朝6時にそのうちの一つが鳴らされているかと思うと、鐘の音一つが有難く感じられ、感謝をしながらの散歩です。
『鐘の音(ね)を 撞く心根(ね)が 音となり』(オソマツながら)-合掌