カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
この週末に中生種のリンゴをお送りしたお客様から、受領報告を兼ねて嬉しいメールをいただきましたので、最初にご紹介させていただきます。
『開けてすぐに林檎の葉が目に入りました。林檎葉は初めてでしたので嬉しくなり嗅いでみたりしました。葉の匂いは林檎とは違う芳香かしらと思っていましたが、何と林檎の香 りでした!』
正直、目からウロコでありました。素晴らしい感性に脱帽です。このお客様は都会にお住まいの方で、当園のリンゴを通じて、我々には当たり前になっている自然を感じてくださっているのかもしれないと、メールのやり取りをしている家内は申していました。栽培者も、自然の中でもっと五感を働かせないといけないと反省した次第。
そう言えば、黒姫在住のC・W・ニコルさんが「薪ストーブ用にはリンゴの木が最高で、火持ちの良さに加えて、燃える時の香りが良い。」と昔何かに書かれていましたが、もしかしたらこれも「リンゴの香り」なのかもしれません。
産直は、JA(農協)への出荷と異なり、お客様とダイレクトに繋がっていますので、産地のリンゴ園のことを少しでも直接感じていただければと思い、発送した贈答用のリンゴ箱に葉を2枚摘んで入れたのですが、少なくともリンゴ農家である我が家でも、今まで祖父母や両親からも聞いたことがない情報でした。
考えてみれば、葉の光合成により作られた養分が実に蓄えられて子孫を増やしていくのですから、科学的には決して不思議ではないのかもしれませんが、これまで聞いたこともなく、また葉の匂いを(生産農家でありながら)嗅ごうなどとも思わず、リンゴ農家が消費者であるお客様にリンゴのことを教えて頂きました。ありがとうございました。
通常の市場経由だと、農家の出荷から恐らく1週間近くかかって漸く店頭に並ぶのでしょうが、産直だと前日発送し早ければ翌朝9時(遠地は翌々日)にはお手許にお届けできることもあり、お入れしたリンゴの葉が鮮度を証明する手段であるのかもしれません。特に貯蔵の利かないブドウは、その日に収穫して直ぐ発送しますので尚更です。
当園の主力のサンふじは、11月中旬以降の収穫・発送になりますが、梱包・発送は結構「力仕事」のため、母では無理で私の担当です。そのため平日のお届け日指定のお客様には、私が会社から戻っての夜の作業となるため、リンゴ園は真っ暗で、葉を摘んでお入れすることは出来ませんが、週末の発送であれば対応可能ですので頑張ってみようと思います。
是非、リンゴの育った信州のリンゴ園を想い、葉の匂いを嗅いでみてください。
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