カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
今日は、夕刻から『24時間テレビ』(日テレ系)です。
この番組のエンディング曲『サライ』。谷村新司作詞・弾耕作(加山雄三)作曲。因みに「サライ」というのは、「ふるさと」や「オアシス」を意味するペルシャ語なんだそうですね。
海外赴任中だったため経緯は全く知りませんでしたが、ちょうど最近連載されていた日経新聞『私の履歴書』(「加山雄三」編)によれば、92年の『24時間テレビ』の番組中の作詞作曲とか。しかも『故郷』をテーマに番組へ寄せられた1万8千にも及ぶメッセージの中から、実質的に5~6時間という制限の中で選ばれた断片を繋ぎ合わせ作詞され、作曲されたものだそうです。
「故郷」をテーマにしたこの曲は、今や番組を飛び越えて、海外赴任者にとってバイブルとも言える曲です。
欧米は分かりませんが、少なくとも東南アジアに暮らす日本人赴任者は、何かあると、取り分け帰任者の送別会の締めに、皆口に出さずとも故郷への思い立ち難く(先に帰国を果たすメンバーをちょっぴり羨みつつ)、全員で輪になって肩を組んでこの歌を涙ながらに熱唱したものです。
特に日本を離れ異国に暮らす邦人にとって、離れたことで余計、誰でもが、それも自然に母国日本を、そして自分が日本人であるという民族の血を良かれ悪しかれ認識するようになります。それが自身の究極のアイデンティティーであるかのように・・・。
そう言えば、以前訪れたハワイ島郊外の海辺のさびれた小さな墓地で、日本式の古い苔むした墓石の一群が、皆故国日本のある西方に向かって立っていたのが何とも心締め付けられるようで印象的でした。
大ヒット曲ではないのかもしれませんが、そんな在留邦人にとって心の拠り処とも言える曲が、(おそらく)『サライ』です。