カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
昨日で夏の高校野球の長野県大会が終了し、見事長野日大高が優勝して夏の甲子園初出場を決めました。(初戦敗退が多い)長野県民として、一日でも長い“信州球児達の夏”を祈るばかりです。
さて、敗れ去った県内93校の中に、会社の元部下であるご夫婦の息子さんもいました。息子さんは3年間厳しい練習にもまれ、新チームではレギュラーとして昨秋から甲子園を目指していました。
最後の夏、もし甲子園に行ったら一緒に応援に行く約束をしていました。
しかし、残念ながら甲子園の夢は破れてしまいましたが、息子さん自身は見事な活躍でした。
ねぎらいとともに「甲子園の夢を息子さんと一緒に見させてもらえただけでも幸せ者だ」と慰めともつかぬメールを送っておいたところ、大会も終わり、週明けの今日、昼休みに奥様から返信が入っていました。そしてそこにはこんな一文がありました。
『(前略)どちらから言い出したのか・・昨日、主人と息子が庭でキャッチボールをしていました。これができるのも、息子ならでは・・ですね。今日、主人は間違いなく筋肉痛だと思います!(後略)』
息子さんがリトル時代から、一生懸命応援してきた彼等です。
一旦の区切りの中で、恐らくどちらともなく誘って、男同士でお互い照れ臭いであろう言葉の替わりに、父子でボールを使って心のキャッチボールをしたのでしょう。
「お疲れさん」、「今までありがとう」、・・・ボールに込めたそんな無言のやりとりだったのでしょうか・・・うん、いい父子だなぁ。
我家は娘達ゆえ、息子とのキャッチボールの夢は叶いませんでしたが、もし、その場に居合わせたら、たとえ第三者であっても、年と共に緩んでしまった涙腺が全開になったことだろうと思います。それをそっと家の中から見守る奥様含めてイイ家族だなぁ・・・。
きっと、優勝した高校以外の子供達の家庭では、場面は異なれど、同じような光景が何百何千と繰り広げられたのでしょうね。
【追記】
決勝で敗れた松本第一高校。野球では(柔道では県代表の常連も)県内でも無名校。今年はノーシードからシード校を次々と破って勝ち上がり、初のベストエイトどころか決勝まで進みました。校名やコースが変わり、野球部は平成になってからの創部とか。しかも、初出場の一回戦で、さして強豪でもない高校に大敗したのだそうです。
創部以来の現監督は、その初めての公式戦で、相手に何十点取られても、とにかく自分達も一点を取ろうと子供達を鼓舞し続け、そして見事一点を取ったのだとか。
「あの一点を忘れません」という視聴者からの応援メッセージが決勝戦の中継時に紹介されましたが、今年の決勝進出は、その1対42という敗戦からのスタートだったんですね。