カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
先週末、海の日の三連休、どうやら松本深志高校の文化祭である『とんぼ際』だったようです。そう言えば、その前の週の夜は、前庭等で灯篭作りの明かりが遅くまで灯っていました。
また、連休明けの朝、前夜の「ファイヤーストーム」の名残で、校庭の真中だけがドロの海でした。
私達が高校生の頃は、9月から10月が各高校の文化祭シーズンでしたが、共通一時以降の受験勉強との兼ね合いもあって、最後まで残った深志高校を含め、少なくとも松本エリアは全て夏休み前に変更になりました。
この灯篭というのは、「ねぶた」の小型版のようなイメージの“張りぼて”で、その時代の話題やネタなどを題材に像などを作って色を塗り、中に電球を入れて夜間照らすもの。クラスや郷友会(同じ中学出身者で作る親睦会)などで趣向を凝らして制作し、コンクールで競います。
我々も三年生の時のクラスで、時の「ウォーターゲート事件」(いささか古いですな)をテーマに水門と水に溺れる(当時の)ニクソン大統領の灯篭を夜遅くまでクラスの仲間で制作し、見事入賞(1位か2位!)したのを覚えています。そしてその賞品が地元松本の久星(きゅうぼし)の「かりんとう」。大量にもらって、後日先生も交え、お茶とかりんとうで教室で祝勝会をしたものです。
特に運動部にいた私は、文化祭は発表展示等を行う学術系の部活中心のイメージで、2年生までは余り自分とは関わりが無いように感じていましたが、3年生で地区予選敗退後、(受験勉強もせず)友達に誘われて音楽部(合唱班)に入部し、とんぼ際の準備含め初めて自分も傍観者からその一員になれた、最初で最後の思い出の『とんぼ際』だっただけに印象もひとしおです。
さて、このかりんとう、何故か大昔から合唱コンクールやクラスマッチなど、全て学級対抗の際の賞品、定番でした。今でも、時々懐かしくなってスーパーで購入しますが、サクサク感が最高です。かりんとうは久星に限る!
上の娘が高校生の時、クラスマッチなどの賞品が「かりんとう」も含めた「お菓子のセット」だと聞き、時代の変遷を「嘆きつつ」、一抹の寂しさと共に、その「堕落」に伝統「だけ」を重んじるOBの一人として「情けなさ」を感じたものです(いやはや大袈裟な・・・)。
でも夜遅くまで灯篭制作で灯っていた明かりは、今も昔も相変わらず。
偶然同じ音楽部で合唱班だった娘も、そう言えば『とんぼ祭』が近づくと、若い熱気でみんなと徹夜で舞台の制作や片付けをしていましたっけ。
当時、四半世紀ぶりに、娘のお陰でちょっぴり味わせてもらった『とんぼ際』でした。
「かりんとう」は少々変わっても、ま、今も変わらぬ“頑張れ若造!”で、うん、いいんじゃないでしょうか。
『みんな、頑張れ!』