カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 平年より早く、しかも南九州しか未だ明けていないのに、昨日関東甲信地方の梅雨明けが発表されました。そして、梅雨の間中殆ど雲に覆われて姿を拝めなかった北アルプスの峰々が、梅雨が明けた途端に、今朝久し振りにその山容を現しました。山国信州人ゆえか?山を見ると何だかほっとして元気が出ます。
 一方、梅雨の間、青空を思い出させてくれていたアジサイも、梅雨明けの青空と共に、何だか急速にその存在感が薄れていくような・・・。

   『紫陽花の 梅雨明けの朝 空に融け』(オソマツ)

 今年の梅雨は、降水量が平年を(松本で)下回ったそうですが、しとしと降る雨の日が多かったせいか、印象的には梅雨らしい感じがしました。
果樹でもブドウは扇状地で水はけの良いところが栽培に向くといいますが、リンゴも含め水が大事なので、余り降水量が少なかったり、これから猛暑が続くと生育にも支障が出てくるため、定期的な潅水が欠かせなくなります。雨が無い方がいいのは、南米原産のトマトくらいでしょうか?。

 信州松本は、朝晩は涼しく空気が乾燥しているとは言え、日中は結構温度も上がり、今日も最高気温は33℃。

 甲子園の地方大会も始まっています。我が母校は、(またしても)初戦敗退。(下馬評では上だったのに・・。“生きている内”に甲子園に連れて行ってくれ!って毎年祈っていますが、今年も・・・)短いというよりも、夏が来る(梅雨明け)前に「夏」が終わってしまいました。

 また、シャキシャキ感が何とも言えない波田町の「下原スイカ」。
露地物の出荷も、先週くらいから始まったそうです(あ~あ、きっとまた奥様が「これ、私のご飯だから!」とか言って、毎週のように?買ってくるんだろうな・・・)。


 松本球場から聞こえて来る高校野球の応援、松本駅に降り立つ登山客、そしてどこかのお宮の打ち上げ花火・・・。
 しっとりした梅雨から、何となくザワザワとした喧騒を連れて、いよいよ信州にも夏本番がやってきます。

【追記】
朝は見えた山並も(撮影する時間が無く)、夕方には雲に完全に隠れてしまっていて撮影することができませんでした。

【追記その2】
今朝(7月16日朝7時)は本当にイイ天気でした。まさに梅雨明けの夏空という感じ。ただ、夏は山に雲が掛かり易いので、逃してはならじ!と携帯で撮影。(従って、写真が小さく分かりづらくて恐縮ですが、雰囲気だけでも感じていただければ幸いです)


アルプス口(西口)からは確かにアルプスが良く見えますが、(松本平からの眺望で、北アルプスのシンボルとも言える常念がちょうど隠れてしまいますので)このビル“じゃま”だなぁ・・・(西口再開発の遥か以前からあり、この古いビルには何の責任もありませんが)。
また、松本駅周辺だと(数百メートル西進するともう見えませんが)、常念の左の肩越しに槍の穂先がチョコンと覗いています。
そして夕刻は、山に掛かるどころか夕立でも来そうな空模様でした。




 以前、第27話でも紹介させていただいた、中国(薬膳)家庭料理レストランの『チャイナ・スパイス』。松本深志高校の北側にあった“隠れた”名店。
とかく日本人向けにアレンジされた中華料理が多い中で、会社の中国や東南アジア赴任経験の同僚が何人も遠くからでもわざわざ食べに来ていたように、信州松本で本場の味が味わえる数少ない中華レストランでした。そして街中からは少々離れていますが(逆に我家からは車なら2~3分)、いつ行っても込んでいた繁盛店でもありました。

 それが、先月下旬から定休日以外も閉まっていて、「一体どうしたんだろう?」と家内と心配していたのですが、先日張り紙があり(家内と二人で心配してわざわざ見に行ったところ)何と6月28日を以って閉店とのこと。大ショック!です。以前奥様が「建物のオーナーが亡くなられて契約更新が心配だ。」とも仰っていたのですが、文面からすると必ずしも(松本周辺への)移転ではないようです。
 長年、レストランでの食事だけでなく、農繁期で忙しい時など、(苗字の中国読みでの発音を伝えてから良く覚えていただいて)電話でちょくちょく持ち帰りもお願いしたりしてとても重宝し、また娘達も含め家族全員がファンで本当に親しませていただいていただけに、もう二度とあの味(何を食べても美味しかった!のですが、中でも本場のサラサラのチャーハンと独特のヤキソバ、それに素人では絶対に真似の出来ないニラレバと、ぶっかけ飯に最高だった甘酸っぱいトマトと卵の炒煮、そして娘が好きだった野菜と湯葉の炒め物が絶品でした)が食べられないと思うと残念でなりません。(これからはどこへ行けばいいんだろう・・・?)

 台湾ご出身のご夫婦で切り盛りされていて、料理担当のご主人は画家そしてニ胡奏者でもあり、また中学生くらいのお嬢さんもおられただけに、何かの事情で母国へ帰られたのか、(喜ばしくも)本職の画業が忙しくなられたのか、はたまた店の片隅でいつも勉強されていたお嬢さんの進学か、いずれにしてもきっと次なる展開のためなのでしょう。チャイナ・スパイスご一家のご多幸をお祈りします。

 長い間ありがとうございました。とっても美味しかったです。ご馳走さまでした。
もし、日本のどこかで再開されたなら繁盛店間違いなし!ですので、いつか必ず家族で食べに行きます。謝々好。再見(サイ・チェン)!

【追記】
やはり、画家としての本格的活動をするため、ご一家で上海に移られた由。ご成功をお祈りします。