カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
『ダイダラボッチ(デイダラボッチ)』の(国造りの)“巨人伝説”というのが全国各地にありますが、松本平では塩尻市にある高ボッチ山(標高1665m)。いかにもという名前の山です。言い伝えに因れば、ダイダラボッチがこの小山に腰掛けて休み、その時の足跡に水が溜まったのが諏訪湖、だとか。いいですね、何ともスケールが大きくて。
また、アイヌ語で、小高い山や高原などの凸の部分を「ぼっち」と呼んだことによるとか。多分、こちらの方が正しいのでしょうが、ダイダラボッチの方が夢がありますね。
周辺の蓼科や霧ケ峰、美ヶ原へと続く『八ヶ岳中信高原国定公園』の中でも他に比べあまり有名ではなく地味な感じがしますが、ここは遠く富士山を始め、北・南アルプス、八ヶ岳など360度の大パノラマと、30万株(!?)と言われるレンゲツツジ、そして夏の草競馬で有名。また塩尻峠から狭い山道ですが、車ですぐ行ける手頃な山。穴場の観光スポットです
多分(親子遠足だったか)子供の頃一度行ったことがあると思いますが、殆ど記憶も無く、また6月中旬からがツツジの見頃とのことなので、リンゴの摘果作業も一段落しており、家内も地元にいながら「行ったことがない」と言うので一度行ってみることにしました。
そして、土曜日に、リンゴ園とブドウ園の草刈とブドウの枝留めを済ませ、昨日6月15日の日曜日の午後、高ボッチへ出掛けました。
10日に関東甲信も梅雨入りしており、曇り空で山は見えないかもしれませんが、レンゲツツジがそろそろ見頃の筈。
松本からですと、国道20号線の塩尻峠の東山を過ぎたところに高ボッチ高原への林道入口の看板があり、そこから標高差約700mくらいでしょうか、距離にして10km、20分程度。こんな道で本当に(観光地へ行くのに)大丈夫?という感じのかなり狭い道ですが、幸い?あまり対向車もありません(注記)。
登りきると、草競馬(今年は8月1日とのこと)の馬場があり、その横に第一駐車場がありましたがガラガラだったので、そこから少し離れた第二駐車場まで行ってみました。それでも10数台くらいでしょうか、県外ナンバーを中心に来られていました。中には、愛知県からの20人乗り程度の観光バスもいましたが、良くあの道を来られたものです。
ここは、レストランなど休憩施設はなく(案内小屋に自販機が一台あるだけ)、何も無いのがいい(携帯も圏外です)・・・と思える人向き。もしくは山頂近くまで車で来られるので、持参するか。
さて、山頂も生憎ガスが巻いていて、「日本一のシャッターポイント」と言われる絶景は、残念ながら全く見ることが出来ませんでした。またレンゲツツジも少し早かったのか6部咲き程度。でも、30万株と言われる通り(家内から「どうやって数えたの?」と聞かれ、絶句!本当にどう数えたんでしょうか?)、見事な朱色の点描のようにずっと遠くまで広がっていました。
写真は、レンゲツツジとドウダンツツジ。案内小屋(自然保護センター)にあった説明に拠れば、ベニサラサドウダンという種類で、野生ではなく遊歩道沿いに移植されたものだそうです。
レンゲツツジの季節はちょうど梅雨時と重なるので、山を見るのは難しいかもしれません。漸く少しだけ尾根続き(登山道で6kmとの表示)の鉢伏山の頂きだけをうっすらと望むことができました。
パンフレットによれば、北アルプスは、南は御岳から乗鞍、穂高、槍、そして北の白馬岳まで、ひと所にして3000m級の名峰の殆どを一望出来るようです。
今度は夏以降天気の良い時に、360度のパノラマを楽しみにもう一度来ることにしました。
【注記】
因みに狭い山道では、先ず、下る側の車の方(先に対向車を確認しやすいのと雪道などでも発進しやすいので)が、すれ違いが出来る場所(すれ違い困難な道は、大概所々にそのためのスペースを用意してある)に停まって待ち、登って来る車に道を譲る。また、(危険な)谷側ではなく、(安全な)山側の方の車が端に車を寄せて道を譲る、というのが基本ルール・・・(多分)だった筈です。