カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 先週木曜日(28日)の朝刊を見ていたら、色鮮やかな全面広告が目に飛び込んできました。それも見覚えのある風景写真が。
 最近流行りの「分冊百科」(注記)で、今回は集英社刊行の日本の鉄道路線を題材にした『週刊 鉄道絶景の旅』の創刊広告。その創刊号が中央(東)線で、その広告(冊子の表紙)に使われている写真が、第50&61話『“日本で一番美しい”JR路線』で紹介させていただいた、我がイチオシの、4月中旬頃の新府付近を走る特急あずさと満開の桃畑越しに残雪頂く八ヶ岳(個人的にお薦めしたのは残念ながら甲斐駒でしたが・・・ま、いいか?・・・因みに八ヶ岳は長坂~小淵沢間からの眺めがベストだと思います)。
それこそ「涙が出るほど美しい!」と表現した「新桃源郷」の一コマ。「そうだよ!ここなんだよ、ここ!」と、本も写真も自分とは関係も無いのに家内に自慢気に見せましたが、「あっ、そう」・・・と残念ながらご興味を示されず、会話にもならぬ不完全燃焼のため、ブログに紹介した次第です。
 創刊号に中央東線が選ばれるというのも含め、正に「我が意を得たり」。実際は、第50話でご紹介した通りプロの方(偶然あずさに乗り合わせたJR貨物の機関士の方)のお見立てではありますが「やっぱりなぁ」と一人合点した次第です(と、早速帰宅時に本屋さんで購入してしましました)。

 長野県関係では、木曽路を駆け抜ける中央西線(名古屋~塩尻間)、北アルプスに沿って日本海まで北上する大糸線(松本~糸魚川間)、そしてのどかな(+天竜峡の)飯田線(豊橋~辰野間。因みに岡谷~辰野~塩尻間は中央東線)が今後の刊行予定全40冊の中に含まれています(注記:勝手なコメントは筆者)。

 因みに、誰が決めたか(実際は当時の国鉄とか)『日本三大車窓』は、「根室本線狩野峠付近」、「肥薩線矢岳付近」と「篠ノ井線姨捨駅付近」だそうです(山陰線の余部鉄橋とかも入ってないんですね・・・うん?車窓からは見えない?)。
 個人的には(他の二つは見たことがありませんが)、姨捨駅付近からの善光寺平(“田毎の月”と詠われた棚田と千曲川遠景)よりも、中央東線(新府に限らず、4月上旬の山梨市付近の桃畑や、勝沼から見下ろすピンクに染まる甲府盆地など含め)の方が素晴らしいと思います。

 さて、これから夏にかけて中央東線(注記その2)での私のイチオシは、下り線で終着の松本駅に到着する夕刻、左側の車窓に広がる「バラ色に染まる空を背にした屏風のような北アルプスの黒き峰々」・・・涙が出ます。
(でも夏は山に雲がかかり易く、本当に“感涙モノ”だった一瞬は、私も今までに一度しか出会ったことがありません)

【注記】
帆船キットなどの組み立て模型が付くモノが多かったことから、英語ではPart Workと言うそうで、TVCMで御馴染みのデアゴスティーニ(DeAgostini社。イタリアの出版社)が有名。
日本では百科事典が元々分冊方式だったことから「分冊百科」と呼ばれるのだそうです。
【注記その2】
JRの路線区分上は、厳密には塩尻~松本間は篠ノ井線に含まれます。今回の集英社版の中央東線も新宿から塩尻まで。但し、松本に住む人間にとって、感覚的に中央(東)線はあずさと一緒で、新宿~松本間です(一方、文化圏的に松本は東京・新宿へ向いているためか、東線に比べると中央西線にはそれほど馴染みがない気がします)。篠ノ井線は「姨捨駅」(普通列車のスイッチバックでも有名です)を含みますが今回はリストアップされておらず、松本が紹介されるとしたら(別にされなくても構わないのですが)大糸線(松本~糸魚川間)でしょうか?なお、大糸線の南小谷~糸魚川間は電化されておらず、現在は松本・糸魚川間を直接結ぶ定期列車はありません(南小谷乗換え)。大糸線・飯田線は元々私鉄からのスタートだったため、異常?(駅から次の駅が見える?ほど)に駅数が多いのが特徴。