カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 新緑が眩しい季節です。

   『目に青葉 山不如帰 初鰹』(素堂:注記)

 先週の土曜日(25日)、朝チロルの散歩をしていると、ホトトギスならぬ「カッコウ」の鳴く声がコダマして響いていました。今年のカッコウの「初鳴き」です。我家周辺では余りホトトギスの鳴くのを聞きませんが(元来聞き分けにくいとされていますが)、この時期山里ではカッコウの鳴く声を良く耳にします。従って、個人的には、この青葉の時期に印象的な鳥の鳴声はホトトギスではなく、カッコウの声。若緑の里山に溶け込んで、何となく、すがすがしさを感じます(注記その2)。
 先日、会社の先輩と話をしていたら、その方の地区(旧奈川村、現松本市で野麦峠の麓)では、昔から遅霜を避けるため「カッコウが鳴き始めてから野菜苗を植えろ」と言い伝えられているのだとか。やはりこの時期山里で特徴的な鳥なのでしょう。
ベートーベンの第6番「田園」にもカッコウの鳴声が登場します。ヨーロッパでも田園の心象としてはカッコウが似合っているのでしょうか?
因みに鳩時計って、時報を知らせる鳴声は「鳩」ならぬ「カッコウ」ですよね。

【注記】
山口素堂は江戸時代前期の俳人で、山梨県は南アルプスの天然水で有名な白州町(現北杜市)の出身。元句は本来「目には青葉」で字余りの句であったのが、一般には「目に青葉」で広まったのだそうです。
【注記その2】
“閑古鳥が鳴く”とはカッコウのことだとか。他の鳥の巣に卵を産み付ける「托卵」からカッコウは余り良い印象を持たれていないがためか、それとも人のいない山里に響き渡る声が印象的なためか・・・?

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