カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 今日は4月1日。新年度のスタートです。電車の中も、着馴れぬスーツ姿の新入社員がたくさん乗っていました。1年前は上の娘もそうでしたので、どうしても親目線で見てしまいます。短いようでも、1年という月日は着実に時を刻み、若者を成長させてくれます。「みんな、頑張れ、がんばれ!」

 さて、駅から会社までの通勤路。何と、燕が。今年初めて燕が飛んでいるのを見掛けました。いつもより早いのではないでしょうか?松本では、まだ燕を見掛けていません。長旅を終えて、生まれ故郷に帰ってきたのでしょう。今日の日に相応しい“フレッシュな発見”でした。
 *燕を詠んだ句を探したのですが、なかなか見当たらず、そこで止む無く・・・

   南方より 春を纏いて 燕(つばくろ)の舞う        (・・・字余り)

【追記】
 週始め、家内が上京し、作り置きをしていってくれた「クリームシチュー」を夕飯に食べるにあたり、そのままでは芸もないことから、最近とある紹介記事で目にした『(パスタ用?)クリームソースに入っていたふきのとうが以外にマッチしていて・・・』をヒントに、クリームシチューにふきのとうを入れて暖め直してみました。
 ふきのとうそのものは、決して(もう花が出ており信州弁?で言えば「じゃみっぽい=じゃみじゃみして?」)美味しくはありませんでしたが、ソースにふきのとうの苦味が程好く出ていて、春らしくてとても美味でした。(強制適用)休肝日ゆえお酒も飲めず(白ワインか辛口の日本酒が合いそうです)、一人寂しく「春だなぁ・・・」と悦に入ったのでありました。

 最近、松本の老舗の文具店である『遠兵』(えんひょう)が倒産という新聞記事を見てびっくりしたのですが、先週末、伊勢町を車で通ると、確かにシャッターが降ろされていました。
 子供の頃から、ここに行けば、筆記用具であれ、特殊紙であれ、手に入らないものは無いという感じの「文具のデパート」でした。本町にあった当時は学生でごった返していたと思いますが、通信販売や携帯メールの普及、郊外店の進出等・・・。考えてみれば自身も手紙を書くことも、その前に自筆で何かを書くことも少なくなりました。同じく老舗の本屋であった「鶴林堂」も数年前に倒産してしまいましたが、子供達を見ていると本を読まなくなりました。また両店とも街中にあり、自前の駐車場が無いため、斯く言う自分自身も足が遠のいていました。
  
 文化都市と言われる松本も、その底辺を支えていた老舗の店が次々と無くなっていきます。そう言えば、以前買いたいと思っていたビジネス書が市内どこにも無く、東京への出張の折、新宿の紀伊国屋に立ち寄ったら、山積みされていて唖然としたことがあります。バスに乗らないから、いよいよ路線が縮小され不便になって、尚更乗らなくなる。そんな悪循環なのでしょうか。
 その昔。松本で、学生がラブ・レターや文通(もう死語ですよね)の手紙を書こうとしたら素敵な便箋や封筒を買いに行く店。頑固な先生が、逸品の万年筆や舶来のボールペンの替え芯を捜しに行く店。そんな店は地方都市にはもう必要ないのでしょうか。一抹の寂しさを感じます。